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定日
「定日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
定日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
彼らの先駆者としての勇猛精神は、すべてを征服せずにはいなかった。一カ月六、七回の
定日を怠りなく守った甲斐はあった。一年余を過ぎた頃には、訳語の数も増え、章句の脈....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、いや、金はどのくらい所持しておったかわからぬか」 「きのうがちょうど宿払いの勘
定日でござりましたゆえ、きんちゃくの中までもよく存じておりまするが、てまえがたの....
「坑夫」より 著者:夏目漱石
事が分るようにして置いてくれればそれで結構だ。そうするとこっちでその帳面を見て勘
定日に差し引いて給金を渡すようにする。――なに力業《ちからわざ》じゃないから、誰....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に近い頃だそうですが、お角は島田と一緒に異人館へ出かけて行くと、きょうは晦日の勘
定日でハリソンは店の方へ出ていました。その留守に、アグネスと島田とお角と三人で暫....
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
にちがいなき三角形のさまざまなものを見出さねばならなかった。私は時子の呪いの総勘
定日が近づいたことを知った。いや其の上にそれからというものは時子の顔が窓の外にあ....
「縮図」より 著者:徳田秋声
からの※縁で、取引することになり、抱え妓の公正証書を担保に、金を融通するので、勘
定日には欠かさず背広姿で、春よしの二階へ現われるのだった。 帳場に坐るはずであ....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
が出来たので、新月号のスピードは予定のとおりにあがり、火星へ達《へ》する日も、予
定日を狂わないだろうと思われた。 万事が好調にいっている。 一ヶ月経ち、二ヶ....
「時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
て、互いに追いつ抜かれつ、その勢いを競ったのであるが、いよいよ金博士警告の爆発予
定日たる二十六日の朝になると、爆発論者は勿論のこと、昨日までの不発論者たちすら、....
「雑記(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
」や「嘘つき日」や「怠け日」はあまり聞えはよくないかもしれないが、実はこれらの特
定日の存在は平日の節約勤勉真面目を表白するとすれば目出度い事である。そしてそうい....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
してはいけなかった。だれも皆作者を知りながら知らないふうをするのであった。それで
定日になると、クリストフは一人の友人に誘われ、場内に案内されて、ある桟敷《ボック....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
えながらその手紙をプリュタルク婆さんに見せた。「これで助かった!」と彼は言った。
定日に彼は大臣の家へ行った。そして自分の皺《しわ》くちゃになった襟飾《えりかざ》....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
勧めるので、彼も仕方なしに、その室に住もうというおおよその約束をした。
結婚の
定日の数日前、ジャン・ヴァルジャンに一事が起こった。すなわち右手の親指を少し負傷....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
べて気のつく事は手紙の束が周信の手を離れた時から、脅迫状の到着日から金品交換の指
定日までの日数が短くなってる事だ、それまでほぼ十日近い日数があったのに、俄かに三....
「少年・春」より 著者:竹久夢二
き逃さなかった。そして小さい全精神をあげて荒木夫人を憎んだ。ついにその奥さんの勘
定日が来て、奥さん自身やって来た。母様は庭に居て聞きつけなかった。あなたは自分で....
「審判」より 著者:カフカフランツ
う。唯一の筋の通った、認められうる釈明というのは、自分は被告であり、次の尋問の予
定日をきこうと思ったのだ、というのであるが、彼としてはまさにこんな釈明こそしたく....