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定者
「定者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
定者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
に取っては、それが獲得であり生長であるのを感じた時、その時、私が徹底した人生の肯
定者ならざる何人であり得よう。凡ての人がかくの如く本能の要求によって生活し、相交....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
揺ぶって、「実は、君達が来た時にいたあの紙谷伸子という婦人が、僕にとると最後の鑑
定者だったのだ。で、ダンネベルグ夫人の癖と云うのはこうなんだ。鉛筆の中ほどを、小....
「骨董」より 著者:幸田露伴
が用いたのは実にさすがに秀吉である。利休は当時において言わず語らずの間に高慢税査
定者とされたのである。 利休が佳なりとした物を世人は佳なりとした。利休がおもし....
「科学論」より 著者:戸坂潤
する。 併し一定の歴史社会的主観に由来するイデオロギーが、科学の方法の最後の決
定者であることは出来ないことは、すでに述べた。否、この第一次の常識としての世界観....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
的なるものと多少とも物質的なるものとの区別にしか過ぎず、それは存在の構造上の被規
定者と規
定者との区別でもなければ、分析方法や叙述方法の上での優位者と劣位者との区....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
利者ウェザビイ&息子達会社――これは英吉利競馬の大元締だ――だの、優劣均衡条件決
定者、出発合図人、審判官、獣医――馬の――、医者――人類の――だのが一々|叮嚀に....
「科学的精神とは何か」より 著者:戸坂潤
する引用なら、この引用は科学的ではないことになる。前例や範例が世間的には認識の決
定者の一つの要素ではあり得ても、合理的にはいくらでも疑われ得るのには、理由がある....
「飛騨の顔」より 著者:坂口安吾
吉野へ降りて大和へ攻めたものとあったらしい。神武天皇の東征の順はそれ以前の大和平
定者たる物部氏の東征の順路と、ヒダ王家の大和進出の順路とを一ツにしているようであ....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
つ減じることは因果律が許さないが、一つ増加することは差支えない。しからばかかる規
定者はどこからくるか。カントは人間の英知的性格の中にその源を求めた。しかし自由を....
「映画雑感(Ⅵ)」より 著者:寺田寅彦
どちらも一度もよろけたり倒れかかるようなことはなかった。そうして十五回の終りに判
定者がロスの方に勝利を授けたが、この判定に疑問があるというので場内が大混乱に陥っ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
れを心から願っているからだ。彼は僕にこういうことを言った。――朝倉先生は暴力の否
定者である。然るにストライキは一種の暴力だ。暴力の否
定者である先生を暴力をもって....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
無門と荒田老とは、まさに場内の好一対であった。荒田老は、平木中佐の所論の絶対の肯
定者として、怪奇な魔像のように動かなかったし、大河無門は、その絶対の否
定者として....
「キド効果」より 著者:海野十三
―」 丘助手は頓に返辞もなりかねて、図面の上に視線のいなずまを降らせた。 (測
定者・木戸とあるからには、これは先生の測定されたものに違いない。なんだか山の形を....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ではそのお経を私に見せて戴くことが出来まいか」というた。
するとその白巌窟の禅
定者は直に立上って自分の巌窟内に入ってそのお経文一冊を持ち出して来てくれた。それ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
下にあっては、六条季経の工作も成功することはできなかった。院の鑑賞力が、最高の決
定者として発動したからである。 この定家の略歴に見てもわかるように、後鳥羽院が....