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定職
「定職〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
定職の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「狂言の神」より 著者:太宰治
た。私はこの落書めいた一ひらの文反故《ふみほご》により、かれの、死ぬるきわまで一
定職に就こう、就こうと五体に汗してあせっていたという動かせぬ、儼《げん》たる証拠....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
うな絵画彫刻というようなことに気が附かぬのは当然なことである。何んでも手に一つの
定職を習い覚え、握りッ拳で毎日|幾金かを取って来れば、それで人間一人前の能事とし....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
ートであるかディレッタントであるか、ということに他ならないのである。玄人とは、一
定職業の職業人であることによって、一定の専門家であるものを指すのだ。 で専門家....
「地は饒なり」より 著者:宮本百合子
だろうか。 彼女は、惨めな乞食に、一銭投げ与える年寄りは、永い年月に向って彼に
定職を与える者より、無智な愛情の所有者であることは知っていただろう、けれども、人....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
るのは大抵駄犬であって、名のある犬は大抵飼い犬になる。首輪も嵌めず定住処もなく、
定職もなしにフラフラしていると、浮浪罪に問われて、タライ廻しに合った揚句、三河島....
「心霊殺人事件」より 著者:坂口安吾
要はないのです。だいたいぼくはシガない客ひき番頭ですが、ともかく暮しにこまらない
定職があって多少の貯金もあるほどですから、今すぐに父の財産をつぐ必要なぞないので....
「経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
下落し、そしてその事業の利潤は一般水準に一致するであろう。一般利潤率の下落は、特
定職業の利潤の部分的騰貴と決して両立し得ないものではない。資本が一職業から他の職....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
なしと認められたる子女、及び既婚と未婚とを問わず生計を維持すべき資産または日常の
定職なき者を、職業に従事せしめるの処置を随時講ずべく、また当該教区の各住民及び各....
「長吏名称考」より 著者:喜田貞吉
であることは、特殊部落研究号において述べた通りである。そしてその中にもエタは早く
定職を得て村役人となり、非人等を取締る傍ら、村内の警固に任じ、犯罪人追捕及び処刑....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
のも甚だ多い。その中についても、エタは非人と言われたものよりも比較的早く土着し、
定職を得たもので、一種の村役人になった訳であった。したがって本は一つであっても、....