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「宛てがい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

宛てがいの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
家霊」より 著者:岡本かの子
の箱を持って来させて 「これだけがほんとに私が貰ったものだよ」 そして箱を頬に宛てがい、さも懐《なつ》かしそうに二つ三つ揺る。中で徳永の命をこめて彫ったという....
河明り」より 著者:岡本かの子
た。客の私が、却って浮寝鳥に枯柳の腰模様の着物の小皺もない娘の膝の上にハンケチを宛てがい、それから、鮨を小皿に取分けて、笹の葉を剥いてやらねばならなかった。 ....
味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
きなものでなければ食わぬと、決めてかかることが理想的である。 鶏や飼犬のような宛てがいの料理は真の栄養にはならない。自由人には医者がいうような偏食の弊はない。....
味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
は容易に見当らない。ただもう世間並みに付和雷同し、個性なき食物、いわば家禽の如く宛てがい扶持に大事の一生をまかせているかである。自分の了見で好きなものを選択し、....
美食多産期の腹構え」より 著者:北大路魯山人
心のおもむくままに、いつも美味いものを食って、心の底から楽しんでみたい。朝も昼も晩も。犬や猫のように、宛てがい扶持の食事に、その日その日をつづけることは、肉体は生きられるとしても、心....
道は次第に狭し」より 著者:北大路魯山人
身につけていないからである。味を身につけるには、客からのご馳走でなく、板前からの宛てがい扶持でなく、身銭を切って食ってみること。本気でそれを繰り返してこそ、初め....