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宝前
「宝前〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宝前の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
と、法力の高下を競わりょうぞ。さればその方は先ず己を恥じて、※々《そうそう》この
宝前を退散す可き分際ながら、推して神通《じんずう》を較べようなどは、近頃以て奇怪....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
り、時日を移さず鹿島明神に詣でて願書一札を献納した。
敬白願書奉納鹿島大明神|
宝前《ほうぜん》、右心ざしのおもむきは、それがし土子泥之助兵法の師諸岡一羽|亡霊....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
はかつしろしめされて候がごとく、幼少の時より学文に心をかけし上、大虚空蔵菩薩の御
宝前に願を立て、日本第一の智者となし給へ。十二の歳より此の願を立つ」 日蓮の出....
「八の字づくし」より 著者:古川緑波
キも、結構である。東京へ出したって、立派だ。 八百文という店を御存知か? 名
宝前の小さな、古風な洋食屋だが、ここのタンシチュウは、実にいい。量も、たっぷりで....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
も散りかけていた。 清子は、大日如来の御前に、長いこと額ずき、また、地蔵菩薩の
宝前に、香や花をささげ、地蔵経一巻を声ひくく誦んで、いつものように、杉木立の小道....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
いて放してやれ。あずけたぞ、生かすとも殺すとも」 この朝ふたたび、石清水八幡の
宝前に、天下泰平の祈願をこめ終った後醍醐は、やがて、天楽喨々のうちに、男山のなが....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
て来たまでのこと。かたい儀礼はやめてほしい」 「御写経を」 「む。本尊法起菩薩の
宝前に納めおきとうて」 「それは御奇特な」 「かたがた、こよいは参籠のつもりでま....
「母の手毬歌」より 著者:柳田国男
から流したものがよく浮いている。あるいは酒樽に奉納住吉大明神、または金毘羅大権現
宝前と書いたのを、海で船頭がひろい上げることもある。いずれも自ら行けない信心者が....