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「宝剣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

宝剣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
金将軍」より 著者:芥川竜之介
まま、そっとどこかへ姿を隠した。行長は翠金《すいきん》の帳《ちょう》の外に秘蔵の宝剣《ほうけん》をかけたなり、前後も知らずに眠っていた。もっともこれは必ずしも行....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
は短剣の輝く刀身を恍惚とながめて、次の絶唱を詠む。 人生七十 力囲希咄 吾が這の宝剣 祖仏共に殺す(三七) 笑みを顔にうかべながら、利休は冥土へ行ったのであった....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
れていて、およそ人世の珍とする物は備わらざるなしという有様であった。名香数|斛、宝剣一|雙、婦女三十人、その婦女はみな絶世の美女で、久しいものは十年もとどまって....
単独行」より 著者:加藤文太郎
、塩見岳、東岳、荒川岳、赤石岳等高く聳えて、互いに高さを競い、蜿々列を作る、南は宝剣、前駒ヶ岳、南駒ヶ岳等互いに譲らず、三沢岳右に出で主脈をにらみ、遠く恵那山に....
運命」より 著者:幸田露伴
の好題目たり。之に加うるに賽児が洞見預察の明を有し、幻怪|詭秘の術を能くし、天書宝剣を得て、恵民布教の事を為せるも、亦真に是れ稗史の絶好資料たらずんばあらず。賽....
古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
けにお約束をなすったとおり、美夜受媛のおうちへおとまりになりました。そして草薙の宝剣を媛におあずけになって近江の伊吹山の、山の神を征伐においでになりました。 ....
碧玉の環飾」より 著者:田中貢太郎
「邪妖の怪恩は恩とは言えない、またそれに叛いたからとて不義とは言えない、我家に宝剣があるから、それを貸してやろう、それを帯びて往けば、妖魔の類は千里の外に遁げ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ばたばたと倒れてしまいました。仕済ましたりとあざわらいながら、李は壁にかけてある宝剣をとって、大猿小猿あわせて三十六匹の首をことごとく斬り落しました。 残る三....
雪たたき」より 著者:幸田露伴
。」 「…………」 「霊験ある仏体かなんぞか。」 「……ではござりませぬ。」 「宝剣か、玉か、唐渡りのものか。」 「でもござりませぬ。」 「我邦|彼邦の古筆、名....
八幡太郎」より 著者:楠山正雄
幡太郎は源頼義という大将の長男で、おとうさんの頼義が、ある晩八幡大神からりっぱな宝剣を頂いたという夢を見ると、間もなく八幡太郎が生まれました。七つの年に石清水八....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
いよ明日は別れるという前夕、故主に謁して折からのそぼ降る雨の徒々を慰めつつ改めて宝剣を献じて亡父の志を果す一条の如き、大塚匠作父子の孤忠および芳流閣の終曲として....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
祈祷会の時分に説明して置きましたが、まず五色の絹で飾り立てたところの二間あまりの宝剣(二十四、五本)を持った奴が両側に列んで出て来る。その次には金香炉及び種々の....
長崎の鐘」より 著者:永井隆
であろうか? それとも悲惨になるであろうか? 神が宇宙に隠しておいた原子力という宝剣を嗅ぎつけ、捜し出し、ついに手に入れた人類が、この両刃の剣を振っていかなる舞....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
相済みません事で」 小「これは怪しからん、これ政七、余の品とは違い、当家伝来の御宝剣を失って只相済みませんでは置かれんぞ」 政「へえ、誠にどうとか致そうと存じま....
あの世の入口」より 著者:知里真志保
が、網走川の岸に向って開いているペシュイの洞窟へ出て来た。それから後、モヨロには宝剣が無くなったのだという。 このフーリの片割れがもう一羽、たまたま穴を出て、....