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実に実に
「実に実に〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
実に実にの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
信用なさらないでしょう。実は、例の怪賊の手口からして糸口を辿っていったのですが、
実に実に賊は容易ならん奴ですぞ」 「賊は誰でも差支えないが、あの名画は、何時僕の....
「地球盗難」より 著者:海野十三
あ何たる無惨! 隣りの檻の中に収容せられていたのは、昆虫にも非ず、鳥獣にも非ず、
実に実に万物の霊長たる人間が入っていたのである。それは赤裸の、大きさは豚ぐらいも....
「くまと車掌」より 著者:木内高音
よりつかなかったわけではないか。――ただ、この間二十分か三十分のことが、自分には
実に実に長いことに思われてならない。 くまは、わけなく生捕られた。始発駅で、さ....
「好色破邪顕正」より 著者:小酒井不木
な分子が含まれて居たようで御座いますが、たった一人きりになって寂しい私の心には、
実に実に嬉しいもので御座いました。その時大平さんの御話に、幸い、自分の会社にタイ....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
はさんで人形の口まで持って行った場合に、その次に、それをどうするか、ということが
実に実に気がかりだね。どこへどうしても始末がつかず、よくこの人は気ちがいにならな....
「お奈良さま」より 著者:坂口安吾
はその方面に全力集中して聞き耳たてたばかりに例の戸締りが完全に開放されたらしく、
実に実に大きなオナラをたれた。よほど戸締りが開放されきったらしく、風足は延びに延....
「人間失格」より 著者:太宰治
、シヅ子の社よりも、もっと下品な謂わば三流出版社からの注文ばかりでした)に応じ、
実に実に陰鬱な気持で、のろのろと、(自分の画の運筆は、非常におそいほうでした)い....
「春の盗賊」より 著者:太宰治
中は、私にそれを教えた。人に頭をさげて、金銭のことをたのむということは、これは、
実に実に、恐ろしいことなのだ。戦慄《せんりつ》の悲惨である。私は、いまこそ、それ....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
りし新聞の天気予報など今|在すあたりはこのほかと知りながら風など警戒のいで候節は
実に実に気にかかり参らせ候 何とぞ何とぞお尊体を御大切に……(下文略) 浪より ....
「正義」より 著者:浜尾四郎
けではありませぬ。僕の立場に立ったものが進むべき一歩は明かでしょう。けれどそれは
実に実に忍びぬことです。 僕は弟を犠牲にすることを一度は決心しました。勿論その....
「魚の序文」より 著者:林芙美子
鰯の匂いは、懐《なつ》かしい匂いであった。 「さア食べましょう。実に久し振りに、
実に実に……私アーメンと云いたくなるわ。あなたのよく云う食べるだけなのかい人間っ....
「楢ノ木大学士の野宿」より 著者:宮沢賢治
んで云う。 二つの声が又《また》聞える。 「まあ、静かになさい。僕《ぼく》たちは
実に実に長い間|堅《かた》く堅く結び合ってあのまっくらなまっくらなとこで一緒にま....
「ビジテリアン大祭」より 著者:宮沢賢治
場合でも敢《あえ》て避《さ》けないとこう云うのです。けれどもそんな非常の場合は、
実に実に少いから、ふだんはもちろん、なるべく植物をとり、動物を殺さないようにしな....
「お久美さんと其の周囲」より 著者:宮本百合子
、自分の力が強められた様な誇らしい心持に移って行った。 それ等の心の遷り変りは
実に実に速くて、目にも止まらぬ程のものでは有ったけれ共、※子の心は非常に過敏に、....
「木の芽だち」より 著者:宮本百合子
まざまざとその真実であることを示しているのである。 日本の民主化ということは、
実に実に重大な意味をもっている。日本の民主化は、全くじかに、私たちの人間性の主張....