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「実力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

実力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
も、彼はおのずから今の失敗が、彼の一生の労作に、暗い影を投げるような――彼自身の実力が根本的に怪しいような、いまわしい不安を禁じることが出来ない。 「自分はさっ....
星座」より 著者:有島武郎
木下藤吉郎の出世談と甲乙のないほど卑劣不愉快《ひれつふゆかい》なものだと思った。実力がないのではない、実力があればこそ、そんな突飛な冒険にも成功したのだ。けれど....
デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
に拡《ひろ》がらんとするよりは内《うち》を開発すべきであります。 第三に信仰の実力を示します。国の実力は軍隊ではありません、軍艦ではありません。はたまた金では....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
極めて不良となったことと考えられます。かくてドイツが南下するや、仏軍は遂に抵抗の実力なく、名将ペタン将軍を首相としてドイツに降伏しました。 このように考えます....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
な優位性などはすっかり抛擲してしまうほうがいい。そして微量でもいいから自分一個の実力による権威ができあがってきて、つまりは極めて自然に自分自身を優位に導き得るよ....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
。 かの女は無努力、無神経の、ただ形ばかりのデカダンだ、僕らの考えとは違って、実力がない、中味がない、本体がない。こう思うと、これもまた厭になって、僕は半ばか....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
一流の国であり、近来はそれを世界一の水準にあげるべく努力して来たわけで、現在その実力はほぼこの目標近くに達している。そういう敵アメリカが、今まで新兵器を出さなか....
海底大陸」より 著者:海野十三
いと、たれが保証できるかと、あくまで海賊説をとっている。そして近い将来において、実力をもってその海賊を捕獲してみせると力んでいた。 長良川博士は、そういう反対....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
して笑った。しかし、さすがの児玉法学士も、やがて彼が宇宙の怪物を相手に、法学士の実力を発揮して、たいへんな役をつとめようとは、神ならぬ身の知る由もなかった。帆村....
火星兵団」より 著者:海野十三
、人もなげな振舞をする火星兵の方が、よほど、ふらち千万である。 しかし世の中は実力がものを言う。いくら、相手がけしからんと口でおこってみても、相手が実力で攻め....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ら十かぞえる間に姓名を名のれ。その間に名のらなかったら、おれは機関部第二分隊長の実力をもって、貴様を射殺する」 ピストルを握ったフランク分隊長の右手は、わなわ....
成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
み思案に対して遠慮は少しもしませんでした。私は彼の才能を信じていましたから。彼は実力を持っていると信じていましたから。文壇にその頃幅をきかせている若い人達にくら....
余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
がいい子になつてしまつているが、源太は磨墨のような第二級の馬を宛てがわれながら、実力において優に佐々木を引き離していたのだ。四郎は謀略によつてかろうじて源太に勝....
西航日録」より 著者:井上円了
るの勇を欠く。幸いに戦いに臨みて死を顧みざるの士気あるも、退きて国本を養成するの実力なし。これ決して将来、東洋に覇たる資格を有するものにあらず。ゆえに今後の青年....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
即ち日本は断固として統制主義的建設により、東亜防衛のため米・ソの合力に対抗し得る実力を養成することを絶対条件と信じ、国家が真に自覚すればその達成は必ず可能なるを....