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「実収〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

実収の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
死までを語る」より 著者:直木三十五
だから、審査を願って、これは、一万六千百七円、という額になったが、これから、私の実収入を推察するといい、月二千円内外と踏んでいいであろう。 月収二千円。女房(....
石狩川」より 著者:本庄陸男
の他は従前の通り使用することとなった。この金額が一カ年平均五六十万円として、その実収入の総額ははるかに千五百万円を超えるものであった。これが黒田清隆の自由裁量に....
播州平野」より 著者:宮本百合子
鼻の上に押しあげながら、苗が何本、その収穫予想はいくら。盗まれる分を三割として、実収は凡そ六十貫。それだけは確保すると力説した。 「大したもんじゃないか」 「大....
新しい婦人の職場と任務」より 著者:宮本百合子
なると、さらにその三分の一が標準となっている。昭和五年に、男が二円二十二銭一厘の実収をもっていた時、女の稼ぎは一日九十三銭であった。本年は、画期的な生産拡大によ....
女性の現実」より 著者:宮本百合子
当賞与一五六円であるけれど、女は一二三円七〇銭手当賞与四一円一〇銭という違いで、実収入額では男の半分、手当賞与では三分の一ということになっている。このように女の....
今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
ねている。千八百円ベースに、家族手当や残業手当その他の給与を加えて、今日どうやら実収二千円以上に近い程度の大多数の勤労者は、二千四百円ベースになると、却って実収....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
は見たくも見られねえ。 そのはず、二十一郡六十八万石とは言うが、それは表高で、実収は百八十万石とのこと。 この城を築いた伊達政宗公というのが、まかり間違えば....
武州喜多院」より 著者:中里介山
封ぜられたこともあり、秋元家などもここへ封ぜられた時は六万石の表高でその倍以上の実収があったと称せられ、かつ江戸へは近いし、有力な富藩であったとはうなずかれるが....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
です。収入だけ云えば二台の車が半月で――達ちゃんが出てから千八百以上らしいのよ。実収とはもとより別です、実収といえば、その三分の一或は四分の一ぐらいなのでしょう....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
相談してみますと、菓子職人は皆同様であるから、その不当収入を毎日一円と見積れば、実収入月に五十円、彼らとしては相当なものだという話で、まるで店主側でも彼らの悪習....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
三百八十九円を納めました。税務署の方ではそれを十八万円と更正決定して来ましたが、実収入はとてもそんなにありませんので、異議申請をしました。すると、その決定はやは....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
になるならば、剰余生産物はそれに比例してそれだけ価値が増大し、そしてその国民の真実収入は事実上増大したことになる。おそらく工業をこのように考えるのがそれが生産的....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
神楽坂に榎本という町医があった。毎日門前に商人が店を出したというほど流行したが、実収の多いに任して栄耀に暮し、何人も妾を抱えて六十何人の児供を産ました。その何番....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
徳川幕府は「礼ヲ以テ之ヲ遇ス」などと恩に着せたが、喜連川一万石も、じつのところ、実収高は五千石にみたなかった。そのくせ格式だけは高い。よけい辛かったわけである。....
」より 著者:吉川英治
、産業も文化もやや見られるものがあるという状態なので、表高は四万六千石でも、その実収穫は、四万石が欠けていた。 津軽貧乏見され わしが貧乏はらくよ 水の苦もない....