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実在論
「実在論〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
実在論の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
に再認識せしめる地平にほかならない。ただし、想起さるべきものはいわゆるプラトン的
実在論の主張するがごとき類概念の抽象的一般性ではない。かえって唯名論の唱道する個....
「三四郎」より 著者:夏目漱石
ずらを書いていた」 「そう不勉強ではいかん。カントの超絶唯心論がバークレーの超絶
実在論にどうだとか言ったな」 「どうだとか言った」 「聞いていなかったのか」 「....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
興味あることであろう。また白馬は白く、あるいは堅きがゆえにその実在いかんを疑った
実在論者(二一)や、禅門のごとく清浄、絶対について談論した六朝の清談家も無視する....
「物理学と感覚」より 著者:寺田寅彦
ものではないかと考える。 近年プランクなどは従来勢力のあったマッハ一派の感覚即
実在論に反対して、科学上の実在は人間の作った便宜的相対的のものでなくもっと絶対的....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
上の見解から、所謂《いわゆる》「主観」の何物たるかを述べておいたが、此処に至って
実在論的の見地からも、主観の本性を知ることができるのだ。即ち主観とは「観念《イデ....
「科学論」より 著者:戸坂潤
と云うのは、知識がどうやって発生し又どういう風に出来上るかという問題に就いては、
実在論の立場に立ち、即ち又物の客観的実在を認めるのだが、その知識がどうして普遍的....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
不決定性は感性界の事件を物理的世界像へ移行する際の不精確に帰着するのだ、と。その
実在論的傾向にも拘らずカントを通して或る意味のマッハ主義者に止まっているプランク....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
学の認識論は、大抵、模写説の批判を以て始まると云ってもいいだろう。模写説乃至素朴
実在論は、素朴であり、常識的であり、没批判的で独断的だから、誤っている、というの....
「辞典」より 著者:戸坂潤
だが、観念論という邦語は元来存在論に関するよりも寧ろ認識論に関する。夫は認識論上
実在論から区別されて観念論と呼ばれるのである。そこでは実在―存在―そのものではな....
「私は誰?」より 著者:坂口安吾
の、からまれるもの、さもなければ文学者にあらず、という有様。私のような原始的素朴
実在論者は忽ちかぶれてハヽア、文学とはそういうものかと思いつめる始末だから、あさ....
「哲学入門」より 著者:三木清
真理は物と観念との一致であると考える。模写説は心の外に物があると素樸に考える素樸
実在論であり、かように考えることは独断であるといわれている。けれどもすでに論じた....
「カントと現代の科学」より 著者:戸坂潤
問題に於てのように精細に取り扱う理由は見出せないと思うものである。 自然科学的
実在論的考え方と哲学的批判的考え方とがあるとすればこの対立が学の発達の暁に於て止....
「マルクス主義と唯物論」より 著者:三木清
において把握することなく、かえって静的なるものに固定する傾向を含むところの、素朴
実在論から我々を出来る限り截然と区別するためである。かくして基礎経験とは、相互に....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
反対して、絶えず理想主義の側に立ってたたかってきた次第である。 二 現象即
実在論 哲学の側においてはつとに「現象即
実在論」を唱道して、しばしばこれを『哲....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
あります。 八 それから学問としての仏教でありますが、倶舎(
実在論)唯識(理想論)というような類、そういう類の註釈というものが仏教研究には大....