実姉[語句情報] » 実姉

「実姉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

実姉の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
喝采」より 著者:太宰治
て部屋の中でだけ着て、うろうろしているのには、理由があった。かれの吉祥寺の家は、実姉とその旦那さんとふたりきりの住居で、かれがそこの日当りよすぎるくらいの離れ座....
ろまん灯籠」より 著者:太宰治
くり、心にも無い悠遠な事どものみを申し述べました。そもそも初枝女史は、実に筆者の実姉にあたり、かつまた、筆者のフランス語の教師なのでありますから、筆者は、つねに....
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
て汝《われ》がを可愛がる振《ふり》いしたゞ、それでも子供心に優しくされりゃア、真実姉と思って己があやまるから居てくんろというだ、其処《そけ》えらを考えたって中々....
足迹」より 著者:徳田秋声
いているか知れないよ。」浅山は景気づいて言い出した。浅山がなにかにつけて、始終|実姉の家の厄介になっていることは、お庄も従姉の愚痴談で知っていた。 「腰弁当こそ....
冥土行進曲」より 著者:夢野久作
たが、日露戦役後、私の実母が、積る苦労のために病死すると、父は親友の須婆田車六の実姉で、須婆田弓子という若い美しい未亡人を後妻に貰った。 それは私が子供心にも....
二人町奴」より 著者:国枝史郎
、蝋鞘の長物落し差し洵に立派な風采であった。 そうして彼は名門でもあった。その実姉に至っては、春日局に引き立てられ、四代将軍綱吉の乳母、それになった矢島局であ....
芳川鎌子」より 著者:長谷川時雨
ぎ》る自動車が飛出して来て、目的通りに邪魔を入れてしまった。けれども彼女が青山の実姉の家にはいったという事が知れた。その家では、まるで交通|遮断《しゃだん》とで....
地上」より 著者:島田清次郎
衛門に打ち明けようと焦るのをどうにか宥めて来ていた時に、お信は、容太郎の父であり実姉の夫である伝右衛門と結婚しなくてはならなくなったのである。お信が伝右衛門の後....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
では更に成すべき術もなく、寒山日暮れてなお遠く、徒らに五里霧中に迷い尽した挙句、実姉が大邱に在るを倖い、これを訪ね身の振り方を相談した途端に、姉の亭主に、三百円....