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「実弟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

実弟の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
神崎昌雄殿(英ノ実兄) 世田谷区世田谷一ノ一〇二七 小泉佑一殿(昌一ノ実弟) 豊島区千早町二ノ一七 朝永良夫殿(甥) 同居中 永田徹郎殿 ....
死の快走船」より 著者:大阪圭吉
士を私達へ紹介した。 「こちらが、主人の友人で黒塚様と被仰います。こちらが、私の実弟で洋吉と申します。どうぞ宜しく」 キャプテン深谷氏の友人黒塚と云うのは、見....
ある抗議書」より 著者:菊池寛
強盗の為に惨殺されました角野一郎夫妻の肉親のものでございます。即ち一郎妻とし子の実弟であります。私の姉夫婦の悲惨な最期は、当時東京の各新聞にも精しく報道されまし....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
、埼玉の東大寺へ奉公の下拵えに行き、一年間いて十一に江戸へ帰った。すると、道補の実弟に、奥州|金華山の住職をしている人があって、是非私を貰いたいといい込んで来ま....
正義と微笑」より 著者:太宰治
、僕は俊雄君の顔を考えるたびに、しどろもどろになるのである。俊雄君は、鈴岡さんの実弟だ。去年、田舎の中学を出て、いまは姉さんたちと同居して慶応の文科にかよってい....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
ある人の女で、里子に来て、貰われて橋本の女になった。橋本の嗣子が亡くなったので、実弟の谷さんを順養子にして、いさちゃんを妻わしたのである。余等が千歳村に越して程....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
義塾出身だけに、随分主張していた。のみならず岩村県令も同志社の親分株の林有造氏の実弟であるから、これもその主義は頗る賛成であった。そこで、県庁の下においても草間....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
た。私は勇気のある社会見学の近代女性として、彼女の眼にうつったらしい。 社長の実弟で低能に近い、「分家さん」と呼称するところの重役は、私をうっとしい娘だと云っ....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
大火の原因となった何とか組の何とか親分だ。もっとも、実際は親分ではなくて、親分の実弟だそうだが、私の聞きちがいか、紹介者が面倒がって端しょッて教えたせいか、私は....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
頭家から使いの二人の男が現れた。中年者は安倍|地伯といって、津右衛門の寡婦千代の実弟。その連れの若い男は地伯の妻|比良の弟で和具須曾麻呂という者であった。その口....
二人町奴」より 著者:国枝史郎
。 「それでは」と云ったのは松平伊豆守、かの有名な智慧伊豆であった。 「矢島局様実弟にあたる、谷中住居の藤兵衛という者、今江戸一の町奴とのこと。大奥に召すことに....
火の扉」より 著者:岸田国士
てから一と月のちのことである。 遺骨をおいた床の間の前で、妻の康子は、夫一徳の実弟、三則とむかい合つて静かに話をしていた。息子のモトムを学校へ送りだして、朝の....
髭の謎」より 著者:小酒井不木
信清さんはその日に無罪放免となりました。俊夫君の推定のごとく、主犯人は遠藤博士の実弟で、某強国から多額の金を貰って毒瓦斯の秘密を奪うために、書生の斎藤を買収して....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
る著名の狂言作者なり。 ○十一月十二日、八代目市川海老蔵死す、四十二歳。団十郎の実弟なり。 ○十二月、千歳座にて菊五郎はチャリネの曲馬を演じて好評。 ○十二月十....
蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
部を打ち明けました。 それによると夫人は娘盛りの時、同時に文夫さんの父君とその実弟と、二人の熱愛の的であったということでございます。彼女は兄の愛には喜んで報い....