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「実権〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

実権の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
業というのは日本じゅうの開港場にいる水先《みずさき》案内業者の組合を作って、その実権を自分の手に握ろうとするのらしかったが、それが仕上がるのは短い日月にはできる....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
働いていた。主人の姉――名はお貞――というのが、昔からのえら物で、そこの女将たる実権を握っていて、地方有志の宴会にでも出ると、井筒屋の女将お貞婆さんと言えば、な....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
な資金を送り、その人物が立身出世をするように極力宣伝し、遂に今日我国の要路要路の実権を彼等の手に握るようにまで後援したのです。×国の参謀本部の命令一下、彼等×探....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ねた（一）・（二）・（五）の質問を忘れたのかい。それに、あのリシュリュウみたいな実権者は、不浄役人どもに黒死館の心臓を窺わせまいとしている。だからさ、あの男が鎮....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
ず。この思想は当時すでに社会の表面より駆逐せられたり。皇室は虚位なるべし、これに実権を付すべからず、この思想もまたすでに輿論の排除するところとなれり。ここにおい....
「地球要塞」より 著者:海野十三
しに手向うことは出来ないではないか。そうすればわしは、君に代ってこのクロクロ島の実権を握っているようなものだ」 「こいつ、いったな」 「何をいおうと、わしの勝手....
「梟雄」より 著者:坂口安吾
った。 美濃の領主は土岐氏であるが、そのころ斎藤｜妙椿という坊主あがりの家来が実権を奪っていた。土岐氏は名目上の殿様にすぎなかった。したがって、土岐氏の家来の....
「文化祭」より 著者:坂口安吾
事は幹事ですが、使い走りですね。大学卒業生は農村では他国者のようなものでしてね。実権は持てないのです」 ケンソンではない。万一の場合にそなえて、おのずからの防....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
五｜位下安房守となり、軍艦奉行、陸軍総裁を経、さらに軍事取扱として、幕府陸海軍の実権を、文字通り一手に握っていたのが、当時の勝安房守安芳であった。武術は島田虎之....
「光は影を」より 著者:岸田国士
提案する時以外は、たいてい、ふんふんと彼の言うことを聞いていた。 彼は、工場の実権をほとんど握つたつもりになつた。彼の頭は、仕事でいつぱいであつた。 それで....
「土の中からの話」より 著者:坂口安吾
。ところが貴族が都の花にうかれて地方管理を地方の土豪に委任しておくうちに、荘園の実権が土豪の手にうつって武家が興り、貴族は凋落するに至る。 表向きの立役者は皇....
「反省の文学源氏物語」より 著者:折口信夫
も、宮廷を上に据えない形の世の中と言うものは、考えられなかったのである。政治上の実権を持っている豪族達にとっては、此宮廷を自分の方へ寄せて来る事が、何よりも必要....
「殺人迷路」より 著者:佐左木俊郎
撃する度に、二木検事は、何故か、『あづま日報』の社会部次長として、事実上社会部の実権を握っている村井に、二木検事自身が、揶揄されているような気がしてならないのだ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
のは僧侶の方ではツン・イク・チェンモという四人の大書記官である。四人の内でもその実権を持って居るのはそのうちで一番古く官に就いたものである。俗人の勅任官を総轄し....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
と、通親は外舅として勢力を得、内大臣に昇り、後鳥羽上皇の院別当となって仙洞御所の実権を握り、卿二品という女傑と結んで政を左右する。それに対して九条家は手も足も出....