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実物大
「実物大〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
実物大の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さようなら」より 著者:田中英光
の間の父の、ぼくへの愛情はいま思い出しても狂的爆発的だった。毎日、役所の帰りには
実物大の子馬の玩具とか電気機関車のような高価な土産をぼくの望むまま買ってきてくれ....
「白菊」より 著者:夢野久作
いい円陣や、方陣を作って並んでいる。その間に静止している巨大な甲虫、華麗な蝶々、
実物大の鳩、雛子、木兎……。 又、その丸|卓子の周囲には、路易王朝好みのお乳母....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
出して、横浜あたりにいる支那人にでも売渡したのではあるまいかとも想像されますが、
実物大の木像や木馬をどうして人知れずに運搬したか、それが頗る疑問です。それを作っ....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
きょうまでの生活の岸壁をとうとうはなれたことを感じた。岸壁の上にはくっきりとまだ
実物大で動坂の家の生活が見えていた。友人たちの生活も。そして、自分たち自身の生活....
「伯林の降誕祭」より 著者:岡本かの子
めぐる、めぐる。次はヘルマン・チェッツ百貨店の二三町もあり相な延大な飾窓は、殆ど
実物大の小屋の数層を数多見せ、サンタクロースが壮厳にある屋根から降りつつ見る下の....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
れば手が附きません。そこで思い附いて彫り出したのが鼠であった。 それはちょうど
実物大の鼠を実物をお手本にする気で考え考え、コツコツと彫り出しましたが、彫り上げ....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
代萩」の飯焚場の鶴千代君の絵でした。「空き腹に飯」という文句がよく出ていました。
実物大といいましょうか、どうもよほど大きいようで、どこでもあんなものは見かけませ....
「紫外線」より 著者:小酒井不木
これが木村博士の肖像ですか」 と尋ねました。看護婦が頷くと、俊夫君は、ほとんど
実物大と言ってよいくらいの半身写真をじっとながめ、それから白布をまくって一礼し、....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
かにここには「手」というものの奇妙な美しさが、十分の効果をもって生かされている。
実物大よりも少し大きいかと思われるくらいな人の腕が、指を前へのばして無数にならん....
「明治の五十銭銀貨」より 著者:服部之総
この夏配達された、さる新聞の家庭用付録に「オカネの値打ち」という記事にあわせて、明治から昭和にいたる五十銭銀貨の
実物大の図譜が載っていた。いまの十円青銅貨を、昭和八年の五十銭銀貨のうえにのせて....
「四つの都」より 著者:織田作之助
帰りのお嬢さん) 庄平、あわてゝ眼鏡を掛ける。とたんに、錯覚が癒り、もう辻節子は
実物大に見える。 庄平「あ、あなたでしたか、今大仏を見て来たので、ものが小さく見....