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実着
「実着〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
実着の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
は、世間の俗衆を欺瞞せんとするヤシ的出版屋のヤクザ本や紙屑雑誌ばかりで、権威ある
実着の良書や有益な雑誌類は、新聞紙上に小広告をも出さないのが多い、それは広告文の....
「文芸の哲学的基礎」より 著者:夏目漱石
もすんだところを、無理に馬鹿気《ばかげ》た働きをした事になっているから、奥さんの
実着な勤勉は、精神的にも、物質的にも何らの報酬をモーパッサン氏もしくは読者から得....
「「愛怨峡」における映画的表現の問題」より 著者:宮本百合子
から描き出して行こうとしているところ、なかなか努力である。カメラのつかいかたを、
実着にリアリスティックに一定していて、雰囲気の描写でもカメラの飛躍で捕えようとせ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、目星をつけていた七兵衛の眼力とすれば怖ろしい。しかし、言葉は人を食ったことほど
実着なもので、 「皆さん、どうも、何ともはや、飛んだ御迷惑をかけて相済みません、....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
から、さなきだに空想に駆られ易い青年などは、一足飛びに大金持になれるものと心得、
実着細心を要する業務に従事することを軽んずる傾きを生ぜしめる。骨が折れずに体裁も....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
からず。 右のほか、驕傲《きょうごう》と勇敢と、粗野と率直と、固陋《ころう》と
実着と、浮薄と穎敏《えいびん》と相対するがごとく、いずれもみな働きの場所と、強弱....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
頼みになる愚民までも心服せしむる力は今日英国に在る。ロシアのやって居ることはごく
実着でない。
イギリスの方は誠に
実着に出て居りますけれども、外交上の事はどうも....
「デモクラシーの要素」より 著者:新渡戸稲造
るルソーの民約説であったから、英人の説き方とは大分異っていた。常識に基いた穏健な
実着な思想といわんよりは寧《むし》ろローマンチックな奇抜な事を言い出したので田夫....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
つのは大きな矛盾といわねばなりません。なぜ幼穉だと笑われている手機や草木染の方が
実着なものを生むのでしょうか。考えさせられる問題であります。 それらの織物は土....
「山の人生」より 著者:柳田国男
々かまたは駄法螺かであろうと、勝手な批評をしても済むかも知れぬが、事例は今少しく
実着でかつ数多く、またそのようにまでして否認をする必要もなかったのであります。 ....