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客扱
「客扱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
客扱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
単だから女にでも、少し器用なら容易に覚えられる話、写真屋も商売となると技術よりは
客扱いが肝腎だから、女の方がかえって愛嬌があって客受けがイイという話、ここの写真....
「怪獣」より 著者:岡本綺堂
しい体格の所有者で、正直で親切な好人物、番頭や店の者や女中たちもみな行儀の好い、
客扱いの行届いた者ばかりで、まことに好い宿を取当てたと、わたしも内心満足していた....
「鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
ので、お雪は快く承知した。 客は振り切って帰ろうとするのを、お雪は引き止めた。
客扱いに馴れている手だれの彼女は、強情な男を、無理無体に引き戻して、お染が閨《ね....
「この握りめし」より 著者:岸田国士
格でやつとそれらのトルコ人を本国まで連れて行き、時のサルタン(トルコ皇帝)から賓
客扱いをされたという伝説めいた話が少年の彼を感動させたのである。 そんなわけで....
「ニューフェイス」より 著者:坂口安吾
ことだが、タシナミと明るさがなきゃいけない」 と訓辞を与えておく。 暮方から
客扱いを見ていると、全然ズブの素人で、型に外れているのが面白い。普通の素人娘のう....
「新生」より 著者:島崎藤村
」
と言って坐り直す元園町をも、岸本をも、「先生、先生」と呼ぶほど、その家には
客扱いに慣れた女達が揃《そろ》っていた。
「元園町の先生は先刻《さっき》から御待....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
には扇子形の箸入れを添えて出すような宿だ。でも、わざとらしいところは少しもなく、
客扱いも親切だ。 寛斎は日に幾たびとなく裏二階の廊下を往ったり来たりするうちに....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
設けてほしいがという希望はたびたび出ていた。 しかし私は、喫茶のような丁寧なお
客扱いは容易に出来るものでないからと独りぎめにきめて、それまで手をつけなかったの....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
かりでなく、不得意である。甲は外交的役割に最も適し、乙はまた店番として商品整理や
客扱いに成功し、丙はまた集金に妙を得ているという如く、必ず他人の及ばざる長所を誰....
「四国遍路日記」より 著者:種田山頭火
期待したものはなかった、がっかりした、お札所横の山西屋に泊る、名を売っているだけ
客扱もよく客人も多い、おいしい御飯をたべ風呂に入って、ぐったり寝た、アルコールな....
「女客一週間」より 著者:豊島与志雄
光っていた。彼女が美貌だというんじゃない。女給としてはむしろ不似合の顔立だ。また
客扱いが上手だというんじゃない。むしろ我儘な方だ。それでいて、彼にとっては――ど....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
処《でどころ》もおのずから明瞭になったらしい。すると女の態度は一層打解けて、全く
客扱いをしないようになった。 日蔭に住む女達が世を忍ぶ後暗い男に対する時、恐れ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
うが、来た以上は、当人も往生しなければならないと知って、わがままではあったが、お
客扱いは悪くはないから、熱くなっているものが、二人や三人ではなかったということ。....
「行人」より 著者:夏目漱石
っしゃい」と勧めた。彼女はコートの片袖《かたそで》をするすると脱ぎながら「そうお
客扱いにしちゃ厭《いや》よ」と云った。自分は茶器を洒《すす》がせるために電鈴《ベ....
「こころ」より 著者:夏目漱石
へ帰った。 私は兄といっしょの蚊帳《かや》の中に寝た。妹《いもと》の夫だけは、
客扱いを受けているせいか、独り離れた座敷に入《い》って休んだ。 「関《せき》さん....