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「客止〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

客止の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
いきゃく》嫖客《ひょうきゃく》の行きも帰りも悩みの多い、吉原大門前です。無論もう客止めの大門は閉じられていましたが、そこへ行くと三とせ越しのお顔が物を言うのだか....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ゅうない! 遊んでつかわすぞ」 「いえ、でも、あの、今宵はもう珠数屋のお大尽様が客止めを致しましたゆえ、折角でござりまするが、お座敷がござりませぬ」 「構わぬ、....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
の村口多鶴子を見た途端、慾も得も忘れてしまった。いや、それを想い出したところで、客止めの盛況を見ては、文句のなかったところだ。 「良え女子《おなご》を入れてくれ....
大阪発見」より 著者:織田作之助
船場のいとはんたちを笑わせ困らせていた「花月」は、今は同じ黒い顔のエンタツで年中客止めだ。さて、花月もハネて、帰りにどこぞでと考えると、「正弁丹吾亭」がある。千....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
。印度から黒ん坊の槍使いを買い込んで、あすこで打ちました時なぞは、毎日毎日大入り客止めで、大袈裟《おおげさ》のようですけれど、江戸中の人気を吸い取ったような景気....
日本文化私観」より 著者:坂口安吾
なさず、美の片鱗をとどめず、全然インチキそのものである。ゲーリー・クーパーは満員客止めの盛況だが、梅若万三郎は数える程しか客が来ない。かかる文化人というものは、....
竹本綾之助」より 著者:長谷川時雨
》も流行といえば滑稽《こっけい》には見えず、かえって時流に投じたものか連日連夜の客止めの盛況であった。が、勇みたった玉之助のお園の初目見得《はつめみえ》は、思い....
豊竹呂昇」より 著者:長谷川時雨
記しておいた古いノオトを出して見た。 ――呂昇全快、呂昇復活の人気は十五日間を客止《きゃくどめ》にした景気となった。そのおり信州から呂昇に相談をかけて来たが、....
小説 円朝」より 著者:正岡容
の苦しみに遭おうと、やがてはまた再びしゃーいしゃーいと下足番の声なつかしき大入り客止めの寄席の春が、再びそこに開花しよう、展開されよう、その念願の春立つ日まで、....
花模様女剣戟」より 著者:小野佐世男
ひらめく女剣戟に、すっかりあおられて、これこの通り、女剣戟さえかければ、千客万来客止めというしまつ、いやはやおかげでこちらはホクホクでごわす」 と興行主は大嬉....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
い。前に語った鳥熊の芝居や鈍帳芝居は別問題として、わたしが普通の大劇場でいわゆる客止めの大入りを初めて見せられたのは、その翌年の明治十九年五月、新富座で、かの渡....