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「宣する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

宣するの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
に規則正しく間隔を置いて高く樹梢に翻って居る十数流の紅白旗は、戦わずして已に勝を宣する占領旗かと疑われ、中央に突立ってあたり見下ろす展望台は、蠢爾としてこゝに耕....
認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
の説明(説明は因果的説明でなくてはならぬ)とか、を回避するか、又は不可能であると宣する。現代唯物論によるかの方針は、観念論のこうした老獪さと実証的根拠のない否定....
最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
」というのと、同義語なのである。名誉ある敵手の出現を望む武士の、戦場で自ら氏名を宣する形式を言うことになってしもうたが、古くは、もっとなまめかしいものであった。....
蠱惑」より 著者:豊島与志雄
て力を養うために、火曜と金曜との外はそのカフェーに寄ってはいけない。私は彼に戦を宣するのだ。何物かが後ろから私をぐんぐん押している。 ――金曜の夕方私は家を早....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
悲惨は猛然と反抗して立ち、幸福な事実や勢力ある権利などの全体に対して決然と戦いを宣するのである。それこそ恐るべき闘争であって、この悲惨は、あるいは狡獪《こうかい....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
て清澄山に登った日蓮は、諸山遍歴の後、三十二歳の四月再び清澄山に帰って立教開宗を宣するまで、二十年間をひたすら疑団の解決のために思索し、研学したのであった。 ....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
。 「私情から申しても怨みがござる。公情から申せば主義の敵でござる。貴殿に闘いを宣するしだい、ご用心あってしかるべく候。――桃ノ井久馬の息兵馬より山県紋也殿へ」....
武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
二年の大宰府の「上言」に、 賊を防ぎ辺を戍るはもと東国の軍を資る、衆を持し威を宣するはただ筑紫の兵にあらず。 とあるは、その状を示して余りありというべきものな....
世界の変革と芸術」より 著者:和辻哲郎
ケル連にあることを正直に認め、人類の光栄のためにこの種の階級に対して神聖な戦いを宣するだろう。そうなると今|対峙している敵味方の間の勝敗などは、どうでもよくなっ....
三国志」より 著者:吉川英治
われず、劉禅に開城をすすめた彼は、まずそういう風な人物だったのである。 開城を宣すると、蜀臣はその旨を魏軍へ通告した。 城外には、魏軍の奏する楽の音や万歳の....
私本太平記」より 著者:吉川英治
「もし、その内々の議が、宮方へ曳れ聞えたら、あるいは、朝廷方から先に、お旗上げを宣するかもしれませぬな」 「わざと、風説を西へ流して、宮方をして先に起ち上がらせ....