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宥免
「宥免〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宥免の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ざいごう》は無知|蒙昧《もうまい》の然らしめた所じゃによって、天上皇帝も格別の御
宥免《ごゆうめん》を賜わせらるるに相違あるまい。さればわしもこの上なお、叱り懲《....
「名娼満月」より 著者:夢野久作
病人を、まんろくな者と申しくるめて御引取願いましては商売冥利に尽きますると平に御
宥免を願いましたが、流石に長者様とも呼ばるる御方様の御腹中は又格別なもので、さて....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
灰衣托鉢僧団の祖師フランシス大士が立腹と早合点で、地にひれふし、大士と弟子たちの
宥免《ゆうめん》を願い奉ると夫婦|叩頭《こうとう》、坊主も頓首《とんしゅ》し続け....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
《きい》に触れたために今に何《ど》の大名にも召抱えられること無くて居る浪人共をも
宥免《ゆうめん》あって、自分の旗の下に置くことを許容されたい、というのであった。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の一身上のための弁疏《べんそ》哀願は後廻しにして、まず借物にいたみのないようにと
宥免《ゆうめん》を乞うのを耳にも入れず、
「たわごとを申すな」
と情け容赦もなく....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
難いと思った。そして、両手を握ったまま、そうと口走った。次の瞬間には、彼女も神の
宥免を願った。そして、(相手を)気の毒がった。が、最初の心持が彼女の衷心からの感....
「源氏物語」より 著者:紫式部
て奥様らしくは扱ってくださらないだろう」 と言ってののしった。そのうちに源氏|
宥免《ゆうめん》の宣旨が下り、帰京の段になると、忠実に待っていた志操の堅さをだれ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
真実だったのか。そんなことが信じ得られようか。それでは、法律も変容した罪悪の前に
宥免《ゆうめん》を乞《こ》いながら退かなければならないような場合が、世にはあるの....
「法然行伝」より 著者:中里介山
あるから、表面上一切の興行をお止めになって、内々で御教化をするようにして、上へ御
宥免《ごゆうめん》を願うように致したい。御老体を波路遠くまでおいでなさるようなこ....
「食器は料理のきもの」より 著者:北大路魯山人
まを前にして、料理の話をいたしますのは、いささか失礼になりますが、しばらくは、ご
宥免を願いたいと思います。 仮りに私が申してみますれば、料理も刺身なら刺身で、....