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宮入り
「宮入り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宮入りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球を狙う者」より 著者:海野十三
博士が殺人嫌疑から遠ざかったことを悦ばずにはいられなかった。 しかし事件は、迷
宮入りだ。これではいけないと思って、僕は改めて博士の鞄の中を入念に調べだした。 ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
序篇 降矢木一族釈義
聖アレキセイ寺院の殺人事件に法水が解決を公表しなかったので、そろそろ迷
宮入りの噂が立ちはじめた十日目のこと、その日から捜査関係の主脳部は、ラザレフ殺害....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
いる。二十七、二十八両日の諸新聞は殊に猛烈に諸名士の推測を書き立てた。
よく迷
宮入りの事件があると、犯罪捜査官、司法当局高官、法医学者、さては探偵小説家などの....
「女肉を料理する男」より 著者:牧逸馬
たるまで警察当局と犯罪学者とに幾多の研究資料を呈与《ていよ》しているいわゆる「迷
宮入り」である。したがって普通の探偵物もしくは犯罪実話のごとく、「いかにして犯人....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
。誰が、いつの間に、老商をこんなに冷い死骸にしてしまったのであろうか。 迷
宮入りか かわいそうな万国骨董商チャン老人殺しのニュースは、たちまちこの港町の....
「心臓盗難」より 著者:海野十三
るのか、またどうなったのかについても得るところがなかった。そして事件はようやく迷
宮入りくさい観を呈するに至った。 猫背の名探偵猫々は何をしていたか。 彼は、....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
同じ所で足踏みをしているばかりで、かねて手ぐすねひいている新聞記者からは「事件迷
宮入り」という香しくない烙印をたちまち捺されてしまわねばならない。その間に立って....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
あろうに。考えれば考えるほど、ふしぎな雪子学士の行方不明だった。 事件は迷
宮入り 道夫にとっては、雪子学士が行方不明になったことは、この上もなく悲しく心....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ろう。 バラバラ事件は被害者の身許不明。他に光明をもたらす可能性の見込みなく迷
宮入りとカンタンに片づけられたが、これに不服をのべる刑事もいない。楠も不服どころ....
「金狼」より 著者:久生十蘭
ひところは、警視庁の捜査一課でも全く匙をなげてしまい、絲満事件はこれで永久に迷
宮入りするかに見えたが、最近になって情勢はにわかに険悪になってきた。検挙の手はも....
「双面獣」より 著者:牧逸馬
ましている筈はない。疾うに州外へ逃れ出た後だろう――皆そう言い合って、また一つ迷
宮入りが殖えたと州民の過半は、警察を非難し揶揄したい気持ちだった。 何時もなら....
「「マリー・ロオジェ事件」の研究」より 著者:小酒井不木
件を、パリーに起った出来事として物語に綴り、オーギュスト・ヂュパンをして、その迷
宮入りの事件に、明快なる解決を与えさせたものである。小説は一八四二年十一月に発表....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
聴きとどけずには気の済まぬ連中なのである。 イズマイロフ家の檀那寺には、聖母の
宮入りを祝う祭壇があったので、さてこそこの祭日の前の晩、あたかもフェージャの一件....
「按摩」より 著者:小酒井不木
。兎に角、警察へは引張られずにすみ、事件は、それ何とかいいますねえ、そうそう「迷
宮入り」ですか、まったく、有耶無耶にすんでしまいましたよ。 ところがです、法律....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
サーカスの女を探している理由が分った。 事件が他殺か自殺かさえ分らず、殆んど迷
宮入りになりかけた頃だった。ある日、S夫人は神田の事務所に東伯爵の訪問を受けた。....