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宰領
「宰領〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宰領の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
しが世話になっている家でも隠居の年寄りと子供を川越へ預けるというので、その荷物の
宰領や何かで一緒に行ったことがあります。花の頃ではありませんでしたが、喜多院や三....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
んなしの天野三郎兵衛と、そのかみ三河ッ児の洒落たのが舂引音頭に作って、この一角を
宰領した三奉行の高力与左衛門、本多作左衛門、天野三郎兵衛の奉行ぶりを、面白おかし....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、最後の「隠れ家」にたどり着くための冒険に当たろうとした。その時、安兵衛は一人の
宰領を彼のところへ連れて来た。 「先生、この人が一緒に行ってくれます。」 見る....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
りお儲けでございましたろうねえ。なんでも一|駄もあるほどの小判を馬につけまして、
宰領の衆も御一緒で、中津川へお帰りの時も手前どもから江戸をお立ちになりましたよ。....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
御符は白河家(京都|神祇伯)からもらい受けました。それを荷物に付けるやら、自分で
宰領をするやらして、たくさんな稿本や書類を馬で運搬したわけなんです。昨年、十二月....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
の賄附の下宿人って訳でさ。達者でぴんぴんしてますよ。このジョンのすぐ横で、船荷の
宰領(註八一)みてえに寝ましたよ、――夜っぴて、枕を並べてね。」 リヴジー先生....
「首頂戴」より 著者:国枝史郎
拠の品物である。それから熨斗目麻上下、大小たばさんだ山岡|主計、お証拠お預かりの
宰領である。白木柄の薙刀一振を、紫の袱紗で捧げ持ち、前後に眼を配っている。つづい....
「雪の宿り」より 著者:神西清
います。わたくしも、その絡繹たる車の流れをかいくぐるように、御家財を積んだ牛車を
宰領して、幾たび賀茂の流れを渡りましたやら。その都度、六年前の丁度この時節に、こ....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
ますか、考えることにいたしましょう。妾はすっかり老い枯ちて居ります。この女部屋の
宰領役さえ、わずらわしいものになりました。どうぞ閑静な土地へ参って、安楽なくらし....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
へ歩いて行く。 と、街道を背後の方から、木曽の納めの馬市へ出る、馬の群が博労に
宰領されて、陸続と無数にやって来た。徹夜をして先へ進むのであった。それらのともし....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
様の祭礼がちかづいたが、知っての通り、この祭礼に限って藪神の非人頭段九郎が境内を
宰領することになっている。段九郎は配下の非人二十人と山犬十匹をつれて宵宮の前夜に....
「おせん」より 著者:邦枝完二
前さんでげしょう」 「叱ッ、静かに。――」 「こいつァまるであべこべだ。どっちが
宰領だかわかりゃァしねえ」 が、それでも互の声は、ひそやかに触れ合う草の草ずれ....
「雪の夜」より 著者:織田作之助
さと註文して、籐椅子に収まりかえってしまった。 松本はあきれた。まるで、自分が
宰領しているような調子ではないかと、思わず坂田の顔を見た。律気らしく野暮にこぢん....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
て、ここで鶏に目が入り次第、車を手舁で床の正面へ据えて、すぐに荷拵えをして、その
宰領をしながら、東京へ帰ろう手筈だったそうですわ。……仕上りと、その出発祝を兼ね....
「はつ恋」より 著者:神西清
」と、ルーシンは続けた。――「わたしは式部官として、すべてが規定通り行われるよう
宰領せねばなりません。ムッシュー・ヴォルデマール、片膝をおつきなさい。そういう決....