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宴席
「宴席〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宴席の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
お変えになり、この女にばかりはかしわの葉をおくだしにならないで、そのまますぐにご
宴席から追い出しておしまいになりました。そしてさっそく夫の連をお呼びつけになって....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
知事に昇って移転することになったので、内外の親戚らを招いて留別の宴を開いた。その
宴席で父は言った。 「およそ天下に吉だとか凶だとかいう事があるだろうか。この家も....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:条野採菊
今を去る三十年の昔、三|題噺という事|一時の流行物となりしかば、当時圓朝子が或る
宴席に於て、國綱の刀、一節切、船人という三題を、例の当意即妙にて一座の喝采を博し....
「将棋の鬼」より 著者:坂口安吾
私が升田八段に会ったのは、この時がはじまりであった。 手合いの前夜、新聞社の
宴席へ招かれた。広間に三つテーブルをおく。三つ並べるのじゃなくて、マンナカへ一つ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
、未知の世界であるだけに、尚さら怖しく、恋しくもあった。 ある日、お客を招んだ
宴席の女主人が正二郎をひそかにひきとめて、 「旦那、駒千代というは妓はお気に召し....
「九段」より 著者:坂口安吾
瞬間的に没落期間があったかも知れないが、今では押しも押されもしない第一流旅館、大
宴席。夕べともなれば高級車がごッた返して門前に交通整理の巡査が御出張あそばすほど....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
生の酒席に侍って一筆書いてもらった。それを十七年間肌身はなさず持っていたが、近年
宴席で先生に再会し、結ばれるに至ったという。まことに結構な話で、そのまま先生の晩....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
よる帝劇会館との連絡を左右に結び、中央帝劇をして国際的公会堂の性質を持たせ、集会
宴席は勿論、公共的であり、倶楽部的であり、個人および国際の便益に奉仕し、ここに芸....
「純情狸」より 著者:佐藤垢石
を読んでいるのを、障子のすき間から、しばしばかいま見たことがある。 自分が毎夜
宴席で接待する呑ん兵衛共とは、人種が異うほど人品が高い。自分もやがては卑しき稼業....
「酒渇記」より 著者:佐藤垢石
者であったというのであるから、浴びるほど飲んでいたのであろう。 一同顔が揃うと
宴席に勅令が降った。大杯の内側に墨で線を描き、増さず減ぜず深浅平均。これを二十杯....
「淡紫裳」より 著者:佐藤垢石
飾る灯と、牡丹台の崖にちらつく灯が相対して、ほんとうに幽遠を思わしめたのである。
宴席に、六、七人の妓生が現われた。二十二、三歳から五、六歳になっているから、妓生....
「荘子」より 著者:岡本かの子
張して来る。彼は隠遁生活の前、洛邑に棲んで居た頃度々(時には妻の田氏とも一緒に)
宴席やその他の場所で彼女に会ったことがある。生一本で我儘でいつも明鏡を張りつめた....
「秘密の相似」より 著者:小酒井不木
って行ってしまいました。自動車で運ばれる途中、御宅で式を挙げる時、それから披露の
宴席に列なりました間、私はただもう恐しい夢を見て居るような心地がしましたが幸いに....
「遁走」より 著者:葛西善蔵
の出て行った後で、私は下宿のまずい晩飯の箸を取った。……彼らの美酒佳肴の華やかな
宴席を想像しながら。が土井は間もなく引返してきた。「どうか許してくれたまえ」と、....