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宴楽
「宴楽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宴楽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夏」より 著者:寺田寅彦
米があがったそうな」といった。聞いてみると、それは米相場をやる人の家で、この家の
宴楽の声が米の値段のメートルだというのであった。 その後再び高松を通過した時に....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
彼はすべてが懶《ものう》く、熱に浮かされ、乱れた悲しい目つきを暗夜のうちに据え、
宴楽の帰りのにぎやかな連中を乗せてそばを通りすぎてゆく楽しい馬車の響きとほこりと....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
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美しき日々なりしよ! マニュエルは気高《けだか》く、
パリーは聖《きよ》き
宴楽《うたげ》にふさわしく、
フォアは怒号し、また君が胸衣には
一つの針ありて常....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
のぞんでいるか、あるいはまた、明日の狩猟のことや今晩の舞踏会のことを考えていて、
宴楽は適宜の時にいつでも得られるものと安心し、自分の快楽のための仕事を他人に任せ....
「俊寛」より 著者:倉田百三
暴虐に飽いた身を宮殿をしのぐような六波羅の邸宅の黄金の床に横たえて、美姫を集めて
宴楽にふけっております。天下は清盛の前に恐れ伏し、平氏にこびへつらい何人もあえて....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
所と時節とを察せざるべからず。譬《たと》えば道徳の説法はありがたきものなれども、
宴楽の最中に突然とこれを唱うればいたずらに人の嘲《あざけ》りを取るに足るのみ。書....
「奥羽地方のシシ踊りと鹿供養」より 著者:喜田貞吉
し、その前にてアイヌの第一の嗜好物たる酒を供して神を祭り、結局ここに盛大なる歌舞
宴楽を催すのである。されば、その外観は、熊を生贄として神を祭るに似ているけれども....
「三国志」より 著者:吉川英治
う」 董卓は、省中に大饗宴を催して再び百官を一堂に招いた。 洛陽の都会人は、
宴楽が好きである。わけて朝廷の百官は皆、舞楽をたしなみ、酒を愛し、長夜にわたるも....
「三国志」より 著者:吉川英治
。お召しですか」 天文官の一員は彼によばれて、ひざまずいた。 その日、朝廷の
宴楽台に、酒宴のあるという少し前であった。 「なにか変ったことはないか」 董卓....
「三国志」より 著者:吉川英治
そして彼と玄徳との交わりは、日をおうほど親密の度を加え、朝に出るにも車を共にし、
宴楽するにも、常に席を一つにしていた。 一日。 相府の一閣に、程※が来て、曹....
「三国志」より 著者:吉川英治
離す策を先にすべきでしょう。味方の大将、文聘、王威などに、彼を歓待させて、別席の
宴楽へ誘い、その間に、玄徳もまた、州衙主催の園遊会へのぞむ予定がありますから、そ....
「三国志」より 著者:吉川英治
。 わけて、青年将軍の周瑜は、音楽に精しく、多感多情の風流子でもあった。だから
宴楽の時などでも、楽人の奏でる調節や譜に間違いがあると、どんなに酔っているときで....
「三国志」より 著者:吉川英治
の宴」とか「酒国長春」とかいうことばは、みな支那のものである。この民族の歴史ほど
宴楽に始まって
宴楽に終る歴史を編んできた民族は少ない。平時はもちろん戦争の中でも....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
レ、一匹ノ価、百貫ヲ呼ブモアリ、武門|悉ク、犬ヲ繋ギ、犬ニ仕へ、日、暮ルレバ又、
宴楽アルノミ。 カクテ、昨日ノ寡欲ナル武門ハ、驕奢ニ変ジ、驕奢ノ門ハ賄賂ヲヨロ....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
五代綱吉は、臣下の柳沢吉保の招待をよろこんで、年に何回となく、その邸へ臨み、その
宴楽がまた――この世をばわが世とぞおもふ――と歌った藤原道長の栄華もおろかな程な....