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「宵宮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

宵宮の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ゆず湯」より 著者:岡本綺堂
かばでも若い衆たちの中形《ちゅうがた》のお揃衣《そろい》がうすら寒そうにみえた。宵宮《よみや》の十四日には夕方から霧のような細かい雨が花笠の上にしとしとと降って....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
っていた。 「なんだかお天気がはっきりしないので困ります。折角の三社様もきのうの宵宮《よみや》はとうとう降られてしまいました。きょうもどうでございましょうか」と....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
って訊いてみると、蘆の湖の燈籠流しは年々の行事で、八月一日は箱根神社の大祭、その宵宮に催されるものであるという。 さらに案内記を調べると、今より一千一百余年前....
播州平野」より 著者:宮本百合子
、ひろ子は却って自分から押しのけようとするのであった。 友人たちの話との間に、宵宮の祭りにあたったその町の夜の往来をカラコロ、カラコロと通ってゆく下駄の音が冴....
親友交歓」より 著者:太宰治
の地方の若い者は、絶対服従だ。そうだ、あしたの晩、おい文学者、俺と一緒に八幡様の宵宮に行ってみないか。俺が誘いに来る。若い者たちの大喧嘩があるかも知れないのだ。....
春昼」より 著者:泉鏡花
風俗も皆違う寝物語の里の祭礼を、此処で見るかと思われた、と申します。 その上、宵宮にしては些と賑か過ぎる、大方|本祭の夜? それで人の出盛りが通り過ぎた、よほ....
落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
九郎が境内を宰領することになっている。段九郎は配下の非人二十人と山犬十匹をつれて宵宮の前夜に山を降りてくるが、配下と山犬は河原へ小屋がけして祭礼のあいだ住んでい....
我が円朝研究」より 著者:正岡容
―あの辺り今日といえども四月から十一月まで蚊帳の縁は離れない。宇野信夫君の『巷談宵宮雨』では深川はずれの虎鰒《とらふぐ》の多十住居で、蚊の烈しさに六代目の破戒坊....
旅への誘い」より 著者:織田作之助
子の病気はますますいけなくなった。梅雨があけると生国魂神社の夏祭が来る、丁度その宵宮の日であった。喜美子が教えていた戦死者の未亡人達が、やがて卒業して共同経営の....