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「宵越し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

宵越しの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
た。 銀ちゃんにいわせると、与太者というものは、結局バクチ打ちで、女たらしで、宵越しの金を持たぬ、うらぶれた人種だというのである。ところが、銀ちゃんの仲間の多....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
て、のどかさいうばかりない花曇りでした。 しかし、いっこうにのどかでないのは、宵越しに鼻をつままれたままでいる伝六です。 「じれってえね、いつまで寝ているんで....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
よすぎるようだね。鳶《とび》のかしらといえば、江戸っ子の中でも金の切れるほうだ。宵越しの金を持たねえその江戸ッ子の主人が死んで、もうふた月にもなる今日、こんなぜ....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
、要するに彼等にはもとの処に帰って来る力の無いものが多いらしい。 これは彼等が宵越しの銭を使うものを軽蔑したむくいもあろうが、一方には昨年の変災で受けた精神的....
縮図」より 著者:徳田秋声
のには貧しいなりの生活の余裕と悦楽があり、行き詰まってもどこかに抜け道があって、宵越しの金は腐ってでもいるように言われ、貧乏人の痩せ我慢が市井の美徳としてまだ残....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
勤労に酬いられた所得を、日の出から日の入りまでに綺麗さっぱりにしてしまって、寧ろ宵越しの銭を残さぬ清廉、上方の人に言わしたら「阿呆やなァ」と嗤うかも知れぬが、こ....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
ら、冷酒を茶碗で煽るようなんじゃありません。 竹の皮包みから、この陽気じゃ魚の宵越しは出来ん、と云って、焼蒲鉾なんか出して。 旨うございましたよ、私もお相伴....
鱧・穴子・鰻の茶漬け」より 著者:北大路魯山人
とか、てんぷらとかには東京のがいい。 鰻 次ぎはうなぎだが、この場合のうなぎは宵越し、例えば翌日に残ったものの、焼き冷ましを利用していい。この時は、醤油を付け....