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「家の風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

家の風の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
魚河岸」より 著者:芥川竜之介
河岸《うおがし》の往来を歩いていた。三人の友だちとは、俳人の露柴《ろさい》、洋画家の風中《ふうちゅう》、蒔画師《まきえし》の如丹《じょたん》、――三人とも本名《....
世相」より 著者:織田作之助
娘の屍体が横たわっているという風景も、昨日今日もはや月並みな感覚に過ぎない。老大家の風俗小説らしく昔の夢を追うてみたところで、現代の時代感覚とのズレは如何ともし....
芽生」より 著者:島崎藤村
来る人々は、ある一種の園丁《にわづくり》のように私の眼に映った。角筈に住む水彩画家の風景画に私は到る処で出逢った。 「房ちゃん、いらッしゃい――懐古園へ花採りに....
足迹」より 著者:徳田秋声
た声で言って澄ましていた。 お鳥は寝所へ入ってからも、自分の知っているそういう家の風をいろいろ話して聞かした。 二、三日経ってから、お鳥が浅草の叔母の方へ帰....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
り。武男は望みを得て望みを失える心地しつ。一年ぶりに母にあいて、絶えて久しきわが家の風呂に入りて、うずたかき蒲団に安坐して、好める饌に向かいて、さて釣り床ならぬ....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
から人麿・赤人・憶良等の作を集めて勉強したのだから、此等六首を作る頃には、既に大家の風格を具えているのである。 巻第四 ○ 山の端に味鳬群....
風呂供養の話」より 著者:田中貢太郎
た。哀れな千代は、そんなこんなで気が狂った。 そして、彼方此方へ往って、何処の家の風呂でもおかまいなしに覗き込んで泣いていたが、終いには空の浴槽の中へ裸体で入....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
れそうな石は一ツもない。 家人をはじめ関係者すべて一人一人しらべてみると、浅虫家の風変りな内容、癩病の筋のこと、先代の狂死のことも、すべて判明した。まことに気....
久米正雄」より 著者:芥川竜之介
クテルに酔いて、その生活の放漫なるを非難したる事ありしが、何時か久米の倨然たる一家の風格を感じたのを見ては、鶏は陸に米を啄み家鴨は水に泥鰌を追うを悟り、寝静まり....
役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
おうと、またよしんば天下の美術鑑賞家がいかに名画だということに一致しようとも、国家の風俗警察という目から見ればそこに必ずや独特の見解があるには違いありません。名....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
たまって発育のとまったところがあるようだ。 だいたい御婦人の多くは結婚すると婚家の風にコチコチにかたまり易いものだ。もうそうなると、婚家以外のところでは通用し....
鍋料理の話」より 著者:北大路魯山人
に必要な分量だけつくっておくのがよい。味はあまり強めでないのがよいが、これはその家の風でこしらえるのがよいと思う。たれをつくるには、すでにご承知であろうが、砂糖....
墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
西洋人やあちら帰りの人の風呂といえば、日本人の大嫌いな西洋風呂なのですが、ここの家の風呂だけはゆったりと大きくて、窓の色|硝子や広い洗い場や、おまけにタイルの浴....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
などをのぞいて、その他の歌を分類整理し、よくととのった集になっている。しかし、為家の風体を見るには『為家千首』『宝治百首』『続後撰集』がよいと後の世からいわれた....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
生に対する逞しい健康な気力がもとより備わっており、虚を去って実を採る、真実の理想家の風格があるので、進んでこの大乗の真理を歓迎し文化発展の動力に使ったのでありま....