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家婦
「家婦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
家婦の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「風に乗って来るコロポックル」より 著者:宮本百合子
けれども、不仕合わせに、イレンカトムには一人も子供がなかった。 心配しながら
家婦《カッケマット》も死んで、たった独りで、相当な年に成った彼は、そろそろ気が揉....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いりゃあ、ずいぶん、隅には置けねえお話を手放しでなさりやす……曲亭の文にも、人ノ
家婦ニ姦淫《かんいん》スルコト他邦ニモアリトイエドモ、コノ地最モ甚《はなは》ダシ....
「明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
の士と交わっていたので、彼女の血は愛国の熱に燃えていたのである。彼女は尋常一様の
家婦としてはすごされないほど骨がありすぎた。彼女は筑紫《つくし》の千代の松原近き....
「明治大正美人追憶」より 著者:長谷川時雨
一種の見得《みえ》のようにして、それらの美女を根引《ねびき》し、なんの用意もなく
家婦とし、子女の母として得々としたことが、市民の日常、家庭生活の善良勤倹な美風を....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ルックの『北印度俗教および民俗』二四二頁にはインド人鼠を殺すを大罪とし、鼠騒げば
家婦日を期して餅をやるから静まれといわば静まる、が、長からぬ内にまた始めると載す....
「風俗時評」より 著者:豊島与志雄
。現在でも、衣類の襟垢の有無は、人柄を判断する一つの鍵とされることがある。庶民の
家婦の仕事のうちで、洗濯は重要な部門となっている。 然るに、洗濯物の処置につい....
「旧藩情」より 著者:福沢諭吉
足《た》し扶持《ぶち》という。食物すでに足《た》るも衣服なかるべからず。すなわち
家婦《かふ》の任《にん》にして、昼夜の別《べつ》なく糸を紡《つむ》ぎ木綿《もめん....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
ものなり。もしも年来日本男子をしてその醜行を恣《ほしいまま》にせしめて、一方に良
家婦徳の凜然《りんぜん》たるものなからしめなば、我が社会はほとんど暗黒世界たるべ....
「謎の女」より 著者:平林初之輔
実際、彼女が、彼の脱ぎすてたくしゃくしゃの衣類を整理しているところは、どう見ても
家婦《かふ》だった。 道子は、龍之介の洋服を片付けてしまうと、今度は自分のロー....