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家族
「家族〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
家族の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
。退職官吏だった、彼の父は多少の貯金の利子を除けば、一年に五百円の恩給に女中とも
家族五人の口を餬《のり》して行かなければならなかった。その為には勿論節倹の上にも....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
》しながら、一散に茶の間へ走って行った。
六
一週間ばかりたった後、玄鶴は
家族たちに囲まれたまま、肺結核の為に絶命した。彼の告別式は盛大(!)だった。(唯....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
それがあるところまで続くとかえって妙に不安になった。
仏参《ぶっさん》に行った
家族のものは、まだ帰って来ない。うちの中は森《しん》としている。彼は陰気な顔を片....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
中でも私などは、どちらかと申すと羨望《せんぼう》の的になったほどでございました。
家族は天にも地にも妻一人で、それもまだ結婚してから、ようやく二年ばかりしか経たな....
「春」より 著者:芥川竜之介
なる気質だった。たとえば油画《あぶらえ》を始めた時にも、彼女の夢中になりさ加減は
家族中の予想を超越《ちょうえつ》していた。彼女は華奢《きゃしゃ》な画の具箱を小脇....
「河童」より 著者:芥川竜之介
のはことごとく互いに苦しめ合うことを唯一の楽しみにして暮らしているのです。ことに
家族制度というものは莫迦げている以上にも莫迦げているのです。トックはある時窓の外....
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
君と国富君とが、読み役で、籤を受取っては、いちいち大きな声で読み上げる。中には一
家族五人ことごとく、下駄に当った人があった。一
家族十人ばかり、ことごとく能代塗の....
「白」より 著者:芥川竜之介
市長なども愛児を失おうとした一人である。令息|武矩《たけのり》(三歳)はいかなる
家族の手落からか、猛火の中の二階に残され、すでに灰燼《かいじん》となろうとしたと....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
事、若君も重い疱瘡《もがさ》のために、その跡を御追いなすった事、今ではあなたの御
家族の中でも、たった一人|姫君《ひめぎみ》だけが、奈良《なら》の伯母御前《おばご....
「手紙」より 著者:芥川竜之介
加えました。(僕はいつも一人《ひとり》の人をその人としてだけしか考えられません。
家族とか財産とか社会的地位とか云うことには自然と冷淡になっているのです。おまけに....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
人の夫たる忍野氏の責任如何にあり。
「それわが金甌無欠《きんおうむけつ》の国体は
家族主義の上に立つものなり。
家族主義の上に立つものとせば、一家の主人たる責任のい....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
る僕の家を思い出した。それは或郊外にある僕の養父母の家ではない、唯僕を中心にした
家族の為に借りた家だった。僕はかれこれ十年|前にもこう云う家に暮らしていた。しか....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
おそろしい光景を語ったりした。 饗宴はやがて終りに近づいた。年寄りの農夫たちは
家族をあつめて馬車に乗せ、それからしばらくのあいだは、あちこちの道にうつろな音を....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
て、日本の安全はアメリカの軍隊によって保障され、アメリカ軍人、軍属並びにこれらの
家族には、日本の裁判権は及びません。およそ一国が他国の軍隊によってその安全が保障....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
ではない。)従って僕は講談を知るために大抵今村次郎の速記本によった。しかし落語は
家族達と一緒に相生町の広瀬だの米沢町(日本橋区)の立花家だのへ聞きに行ったもので....