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「家様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

家様の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
こに終るかと思われた。その時、石工の統領が、実之助の前に進み出でながら、 「御武家様も、おきき及びでもござろうが、この刳貫は了海様、一生の大誓願にて、二十年に近....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
無阿弥陀仏、なむあみだぶつ」 「あ、もし」と、お藤は思わず彼をよび止めた。「御出家様にちょいと伺いますが、何かこの家に悪いことでもございますか」 「死霊の祟りが....
婦系図」より 著者:泉鏡花
で。」 「可いじゃねえか、お互だ。こんな処へ来て何も、向う様だって遠慮はねえ。大家様の隠居殿の葬礼に立つとってよ、町内が質屋で打附ったようなものだ。一ツ穴の狐だ....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
そりゃおよしなさいませ。あの峠にはおそろしい山賊がおります。昨日もアバタ面のお武家様が山賊退治に行くといって出掛けられましたが、今に下ってみえない所をみると……....
怪しの者」より 著者:国枝史郎
それから十日ばかりの日がたちました。ある日わたしはいつものように、縄張りの諸家様を廻り、合力を受け、夕方帰路につきました。鳥にだって寝倉がありますように、乞....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
、安心の前には恐怖があるもので! さあさあお出かけなさいませ! 一人の立派なお武家様が、蔭身に添ってあなた様を、お守りなさるでございましょうよ」 藤兵衛を取り....
大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
れからゴソゴソ懐中を探ると鉈豆煙管を取り出した。それをズッと鼻先へ出し、 「お武家様え、火をひとつ」 案に相違して紋太郎は少からず閉口したものの貸さないという....
大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
て行った。 「思召しは有難う存じますが……妾のような小屋者が……貴郎のような御大家様の……」 「構いませんよ。構うもんですか……貴女さえ厭でなかったら……」 「....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
た時にはにっこり向うから笑うのであった。竜次郎は気味を悪くも覚え出した。 「御武家様は、江戸へ入らっしゃいますのでしょう」 稲田の畦中、流れ灌頂の有る辺で、後....
悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
「奉公は好いな。どうだな、武家奉公をする気は無いかな」 「私の様な者、とても御武家様へはねえ……こちらで置いて頂きたくッても、先方様でねえ」 「いいや、そうで無....
怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
、眉毛の濃く、眼の鋭い、五分月代毛を生した、一癖も二癖もありそうなのが、 「お武家様、失礼ながら、大分御酒はいけますようで」と声を掛けた。 「いや余計もやらぬが....
夫人利生記」より 著者:泉鏡花
、……は、そちらの素木彫の。……いや、何といたして、古人の名作。ど、ど、どれも諸家様の御秘蔵にござりますが、少々ずつ修覆をいたす処がありまして、お預り申しており....
雪柳」より 著者:泉鏡花
裳を曳いて寝みだれ姿で寝床からと……その様子が、自分勝手の胸にあった。ただし、他家様のお惣菜を、豆府殻、は失礼だ。 「たとえばです。」 「お好きか、なんぼなと、....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
どうも止らない。しかしそういう時にジーッと静かにして居られますのが前に禅宗のお宗家様から であって実に苦しくなる程余計静かになって来る。そこで呼吸の内外に通ず....
蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
およろしゅうございましたんです。私も随分それをおすすめいたしましたが、何分、お実家様のお母様が生さぬ仲でいらっしゃいましょう? 綾子様は御自分は死ぬより行途はな....