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宿元
「宿元〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宿元の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「傾城買虎之巻」より 著者:直木三十五
が持たせて出した夫の腰の物である。 さらさらと書流す一通の手紙、金七という己が
宿元へ。 「敵が判ったから今討取るつもり」 後の事色々と頼んで使を出してから身....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
甚五兵衛の娘「むす」の夫なる伊兵衛という者を、彼がその当時住居していた江戸から、
宿元なる同村へ一寸帰って来た際に、これを絞殺して河中へ投じた事件があった。娘は勿....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
、暇《いとま》を告げようとした。
「ゆっくりお相手をいたしたいのでござりますが、
宿元に戻りましてから、狂言の打ち合せもござりますので、これでお暇が願いとう――そ....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
怨みをはらす了簡に違いなし、あの下女さえいなければ斯様な事もあるまいから、いっそ
宿元へ下げて仕舞おうか、いや/\待てよ、宿へ下げ、あの通りに喋られては大変だ、コ....
「独身」より 著者:森鴎外
の家に来てから段々肥えて、頬っぺたが膨らんで来た。女振はよほど下がったのである。
宿元は小倉に近い処にあるが、兄が博多で小料理屋をしている。飯焚なんぞをするより、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
びす》しいものがありました。 三十九 あのことのあったその夜、何者か道庵先生の
宿元へ投《な》げ文《ぶみ》をした者がありました。 それを米友が庭から拾って来て....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
らいたい」 家来の藤左に向って、伊太夫がこのことを申しつけると、藤左は心得て、
宿元からして急速に調べ上げた情報が次の如くです。 この地に長谷久兵衛《はせきゅ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
るだろうし、今日の目的地の名古屋城下は目と鼻の間だし、ふとめぐりあった米友には、
宿元をよく言い置いて来たから、万一先着したからとて、万事心残りはない――と、今日....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
「お察しのとおりでございます」
「それで、その娘というのはいかがいたした?」
「
宿元へ残して参りましたが、それが殿様、ほんとに困り者なんでございますよ」
「どう....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
持参いたしたものでござるが、御主人が不在とあって見れば、その品物は渡し難く、一旦
宿元へ持ち帰りましょう。……しかしそれにしても、御主人の行方の、一日も早く知れま....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
が、お部屋へ、無礼を働いた」
「あの、お由羅様に」
「うむ。調所殿の御取計いで、
宿元下げ渡しで、けりはついたが、その方のことが、発覚してはおもしろうない。それで....