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宿六
「宿六〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宿六の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
の巻――二人白衣―― 足留め詣り 「いくら呑気だってほどがある。うちの
宿六《やどろく》には呆れ返っちまう。これで十日あまりも冢を明けているんです。南無....
「仇討たれ戯作」より 著者:林不忘
《ふたりかむろついのあだうち》、鬼児島誉仇討《おにこじまほまれのあだうち》、敵討
宿六娘、ただいまは力競稚敵討《ちからくらべおさなかたきうち》てえ八巻物を書いてお....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
て、通りすがりの奴等が何処の御新造だろう位の事を云って振り向く様にしてくれりゃ、
宿六はちっとやそっとへし曲って居ても構わ無えと思う様になるんだ。 それでもイフ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ようものなら、一も二もなく、「はい、はい」と恐れ入って、流し元へお膳を洗いに行く
宿六《やどろく》の顔にこんなのがある。 しかし、金椎はまだ眼がさめない。そこで....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
んはおらんのかい」 何といういやらしい猫撫声だ。 これではまるで、お人好しの
宿六が、嬶天下《かかあでんか》の御機嫌をとりに来たようなものではないか、郡民畏怖....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
男ってどうしてそうかってなんでしょう」
「いや、そうでない。そうしているうちに、
宿六の浮気がとまる。うちへも一ぺんよこしなさい。酒でも飲みながら、ゆっくり話そう....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
婚してみて、哲学者だの精神的だの、凡そとんでもない、タヌキ屋、なるほど、まさしく
宿六は大狸だと気がついた。大狸、大泥棒、まさしく
宿六は金銭の奴隷、女郎屋のオヤヂ....
「行雲流水」より 著者:坂口安吾
て区別をすることはないものだ。吾吉にはそれぐらいで、ちょうど、よいな」 「ウチの
宿六とおんなじようなことを言わないで下さいよ。男ッて、どうして、こうなんだろうね....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
届けると、相当上の警官と若い巡査が井戸屋をつれてきてくれた。おどろいたのはラク。
宿六の大弱虫野郎め。由也様のお許しもうけずに巡査にたのむとは。慌てて巡査と井戸屋....
「人生案内」より 著者:坂口安吾
のである。むろん女房もあって、六ツと三ツの子供もある。 これに凝りだして以来、
宿六は夜業を怠る。朝もおそく、主として女房に支那ソバをうたせて彼はせいぜい売って....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ンとその子供がいる。かかる子供やオカミサンの胃袋に満足を与えるために、その父親や
宿六は他の父親や
宿六の何層倍の汗水を流さねばならぬか。さらに涙をも流さねばならぬ....
「酒渇記」より 著者:佐藤垢石
し、礼を捧げたいと考えている。 蜀山人の書いた『酒戦記』の事実は、江戸北郊千住
宿六丁目に住む中屋六右衛門という人の隠家で、文化十二年霜月二十一日に行なわれた酒....