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「宿意〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

宿意の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
仇討三態」より 著者:菊池寛
に不憫でな。しかもまだ縁付いてきてから一年にもならない若い内儀じゃ。ことに、深い宿意があって打ち果したという敵じゃなし、女房の命まで取るのは無益だと思ったから、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いいかげん叩きこわしてしまうと、鬨《とき》の声を揚げて引上げました。 もとより宿意あっての貧窮組ではないから二度まで盛り返して来ず、昌平橋へ行ってお粥《かゆ》....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
例の意地を立て、わが手に功名を納めんとの下心と相見えまする。あの神尾主膳殿は何の宿意あってか、いちいち当家に楯《たて》をつくようなことばかりを致されまする。よっ....
剣侠」より 著者:国枝史郎
を案じて探すために、林蔵の家を立ち出で、ここまでやって来た秋山要介であり、見れば宿意ある水品陣十郎が、これも因縁ある鴫澤主水を、まさに討って取ろうとしていた。間....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
――おのれ、今日こそ」 と、院の名誉と、高足阿巌の無念を、ここでそそごうとする宿意が、もう面も向けられない。ちょうど、地獄の邏卒が列を作っているのと変りはない....
三国志」より 著者:吉川英治
のご挨拶に伺ったのに、門前払いとは、余りなお仕打ちではないか。何かこの馬騰に、ご宿意でもおありでござるか」 「宿意などとはとんでもない。病中ゆえ、かえって失礼と....
私本太平記」より 著者:吉川英治
…」 義貞は、胸を起して。 「ひとの沙汰は知らず、義貞が身にとっては、足利家に宿意をいだくなどのことは、従来、全く覚えもおざらぬ」 「ないとか。ならば、足利は....
私本太平記」より 著者:吉川英治
は、高氏も鞍を下りないわけにゆかなかった。またその愛想笑いにたいして、ニベもない宿意を以て報うほど小心にして正直な彼でもなかった。 「お。いつもお変りのうて」 ....
黒田如水」より 著者:吉川英治
、そう覚った。さらりと、非を覚り、踏み直すこと、また武士らしさぞ。信長とて、何の宿意ものこすまい」 自己の歓びと、彼等の安心へ誓うために、信長は二人の降将にむ....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
云、相‐畢云云。 陳申云、不恩候者歟。 一、同状云、淡路法師者幡磨法師之姉聟也、宿意云云。 陳申云、妹聟也。有者歟。 一、同状云、寺家麓東西南北於云云。 陳申云....