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宿所
「宿所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宿所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
て貰うように頼んで置いた。戸沢さんもそう云うから、――じゃ慎太郎の所を頼んだよ。
宿所はお前が知っているね。」
「ええ、知っています。――お父さんはどこかへ行くの....
「葬儀記」より 著者:芥川竜之介
存外少かろうと思ったが、実際はそれと全く反対だった。ぐずぐずしていると、会葬者の
宿所を、帳面につけるのもまにあわない。僕はいろんな人の名刺をうけとるのに忙殺され....
「夢」より 著者:芥川竜之介
しかしMの主人もまた彼女のことは知らなかった。わたしはいよいよ不安になり、彼女の
宿所を教えて貰った。彼女は彼女自身の言葉によれば谷中三崎町《やなかさんさきちょう....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
記してやった。かの女はその人を子供の時から知ってると言いながら、その呼び名とその
宿所とを知っていないのであった。 「………」さきの偽筆は自分のために利益と見えた....
「夜泣き鉄骨」より 著者:海野十三
。いいか、みんな夜中の十二時を廻ったら、裏門前に集るんだ!」 2 合
宿所の、三階の、廊下を、パタパタと音をさせて、近づいてくる跫音があった。 「組長....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
、敵の奴め、味方よ、撃て撃て!」と敵愾心で身体中が火のように燃える。 ◯良太君の
宿所附近二百メートルのところに爆弾一発落下し、畠に大きな穴をあけたが、附近の家に....
「動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
大きなオーバーを着た恰幅のいい船長級の男が、砲手の募集にやって来たが、時間外で合
宿所のほうへ廻ると、そこにゴロゴロしていた失業海員の中から、砲手を一人雇って行っ....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
であった。しかし彼はこのところ弓削組へ顔を出さないことが分った。 笹山鬼二郎の
宿所へ行って調べてみると、彼はこの数日以来そこにも全く姿を見せないことが分った。....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
して川上機関大尉の服をあずけた主を本当に知っているのであろうか。 怪しい合
宿所 張という中国人ボーイは、杉田を手招きして、先に立った。 杉田はその後に....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
た。 門の柱に、毎月十五十六日当山説教と貼紙した、傍に、東京……中学校水泳部合
宿所とまた記してある。透して見ると、灰色の浪を、斜めに森の間にかけたような、棟の....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
処の者にて姓名は何と言わるる」と言い言いなお身体容貌を眺め下したり。「何のために
宿所姓名を問いたもうか、通り少きこの橋上月をながめ涼みを取るもあながち往来の邪魔....
「西航日録」より 著者:井上円了
窟を一覧す。ここに貧民のために設置せられたる学校、病院、工場、博物館、図書館、止
宿所、孤児院等を巡見せり。その中に、貧民の乳児を一日限り委託を受くる組織あり。す....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
美術館、公園、宮城等を周覧し、有名なるビール店ホフブランハウスに至りて喫飯せり。
宿所はクリストル・ホスピッツ旅館なり。当夕、井出氏の寓所において、久しぶりにて牛....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
教授宅の隣りに本部を置き、雑誌“建設者”を発行、盛んに活動した。 池袋の本部合
宿所は“大正の梁山泊”ともいうべきもので、同人が集まっては口角泡をとばして盛んに....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
帖を出して書き留めていた。私は何気なく覗き込んでみると、それは吉岡五郎という人の
宿所であった。 「吉岡五郎さんと仰しゃる方は?」 夫人は自分の手帖を納めながら....