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「宿敵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

宿敵の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
切って出て北条に勢援すべきだが、仙道諸将とは予《かね》てよりの深仇《しんきゅう》宿敵であり、北条の手足を※《も》ぐ為に出て居る秀吉方諸将の手並の程も詳しく承知し....
奇賊悲願」より 著者:海野十三
くお礼を申上げなよ。……しかしおれはお前のお蔭で、これまで下げたことのない頭を、宿敵猫々野郎の前に下げたんだぜ。ざまはねえや」 烏啼はそういって、探偵袋猫々に....
地球要塞」より 著者:海野十三
は、思ったとおりを、元帥に対して、申し述べたのであった。 「米連と欧弗同盟とは、宿敵です。ここへ来て双方《そうほう》刃物をふり上げているのに、今更、どうして手を....
のろのろ砲弾の驚異」より 著者:海野十三
、これでやっと落着いた。金博士も、ひどいところを素破ぬいて、悦んでいるんだねえ。宿敵艦隊の一件が、あそこで曝露するとは、思っていなかった」 「まあいいよ。私も、....
織田信長」より 著者:坂口安吾
か、信長が三十になっても、まだ確たる見当はつかないのだ。 どうやら美濃を平げ、宿敵斎藤氏を岐阜から追っ払った。信長、ときに三十四。然し、まだ、後には信玄という....
帝大聖書研究会終講の辞」より 著者:矢内原忠雄
敵する者に対する刑罰の方面を高調したのが第三十四章五節以下であって、イスラエルの宿敵エドムがその代表者として挙げられて居る。エドムは荒れ果ててペリカンと刺蝟と野....
三国志」より 著者:吉川英治
際、当然、蜀の関心は曹操にそそがれていた。 その曹操と呉の孫権とは、赤壁以来の宿敵である。まさか一夜にしてその積年の障壁が外交工作によってとりのぞかれ、魏呉友....
三国志」より 著者:吉川英治
れ代り立ち代り来て彼へただした。 「この秋こそ、大兵を起して、年来の魏の患いたる宿敵蜀を伐つのだと、帝には仰せられている。その事はほんとうでしょうか」 すると....
私本太平記」より 著者:吉川英治
、こだわッていたくもない。けれどおれと高氏とは、なぜか女のことでは、ふしぎに妙な宿敵の巡り合せになってくる。それには男の意地も手伝う。……いや、そんなことは聞か....
私本太平記」より 著者:吉川英治
に挑みかけ、つね日ごろにも、 「正成、何者ぞ」 と、豪語を払い、楠木とは年来の宿敵、好敵手と、みずから称している者だった。 「なるほど」 公綱は、千早を望ん....
私本太平記」より 著者:吉川英治
思の態のみで、まだ一言もないではないか。尊氏は、そちも常々、倶に天をいただかざる宿敵なりと申していたはずだが」 「されば」 と、義貞はつつしんで。 「武者所の....
私本太平記」より 著者:吉川英治
、われらの途は死しかないぞ。万事は休む」 と、みずから指揮の陣頭に立った。――宿敵義貞と一騎打ちの覚悟であった。 激戦幾昼夜。 しかしここでも一戦ごとに、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
れをとってなろうや」 と、いまや三軍の将帥としての決戦を期すと共に、自分一個と宿敵尊氏との、最後の対決も明日に迫ッたものと思い、退路の馬上、人知れず唇をかんだ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
げて、生田の渚へ駈け向った新田どの。尊氏と見たら意地でも退けますまい。元々からの宿敵、かつは播磨いらい、負けを重ねている面目上、乱軍を掻き分けても、尊氏と一騎打....