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寄
「寄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
57
セセッション風に出来上った病院。少年はこちらから歩み
寄り、石の階段を登って行《ゆ》く、しかし戸の中へはいったと思うと、すぐにまた階段....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
ょう》に一同の顔を見まわした。円卓《テエブル》のまわりを囲んでいるのは同じ学校の
寄宿舎にいた、我々六人の中年者《ちゅうねんもの》である。場所は日比谷《ひびや》の....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
。甚太夫と平太郎とは、年輩こそかなり違っていたが、背恰好《せいかっこう》はよく似
寄っていた。その上|定紋《じょうもん》は二人とも、同じ丸に抱《だ》き明姜《みょう....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
容易に陥らないのです。しかしある二月の晩、達雄は急にシュウベルトの「シルヴィアに
寄する歌」を弾きはじめるのです。あの流れる炎《ほのお》のように情熱の籠《こも》っ....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
たようです。」
「では漢口《ハンカオ》へ電報を打ってヘンリイ・バレットの脚を取り
寄せよう。」
「いや、それは駄目でしょう。漢口から脚の来るうちには忍野君の胴《ど....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
直すと、片手にナイフを握りながら、片手に妙子の襟髪を掴んで、ずるずる手もとへ引き
寄せました。 「この阿魔め。まだ剛情を張る気だな。よし、よし、それなら約束通り、....
「狂女」より 著者:秋田滋
は、コルメイユの町はずれに僕がもっていた地所を知っているだろう。普魯西の兵隊が押
寄せて来た頃は、僕はあそこに住んでいたのだ。 その頃、僕のうちの隣りに、まあ狂....
「墓」より 著者:秋田滋
しくなりました。けれども、わたくしは腕を伸すと、その怖ろしい顔を自分のほうへ引き
寄せようとして、彼女の髪の毛をぐッと掴んだのです。 ちょうどその時でした。わた....
「初雪」より 著者:秋田滋
がひろい散歩路のほうに開くように付けてある。その路のはしには、もう静かな波がうち
寄せて来て、ざ、ざあッとそれを洗っていた。――うらうらと晴れ亙った、暖かい日だっ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
膚にしっかと着けたり。学校の教師朋友などが送別の意を表して墨画の蘭竹または詩など
寄合書にしたる白金布の蝙蝠傘あるいは杖にしあるいは日を除け、道々も道中の気遣いを....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
実験を試みた電気機械は、その後サー・ジェームス・サウスの所有になって、王立協会に
寄附され、今日も保存されてある。 ファラデーはタタムの講義をきくにつれて、筆記....
「寡婦」より 著者:秋田滋
誰にも負けずに、僕にだって恋をすることが出来ますよ」 そうしてその子は私に云い
寄りました。ごく内気に、優しく優しく云い
寄ったのでした。それが余り滑稽だったので....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
の帽子をかぶり、その上に狐の尻尾をなびかせているので、すぐに見分けがついた。何か
寄り合いをしている田舎の人たちが、この有名な頭飾りを遠くに見つけ、それが騎馬の一....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
ルのように私を酔わせた。私は子供が逃げないようにとの心遣いから、そーッと子供に近
寄って行った。傍へ行くと、やにわに子供の喉首をつかんだ。……私は喉を締めた。力一....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
りました。多助は、その頃村の端に小さな水車小屋を持っていましたが、毎日伊作の店に
寄っては酒を飲んだり、干魚を食たりして、少しも勘定を払わないので、それが土台にな....