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「寄って集って〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寄って集っての前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:島崎藤村
父親さんが座敷牢から見せたことが有ったぞや」とお種は弟に微笑んで見せて、「皆な、寄って集って、俺を熊にするなんて、そう仰ってサ……」 「熊はよかった」と三吉が言....
安重根」より 著者:谷譲次
れ決死の士だの、やれ、韓国独立の犠牲だのと、さんざん空虚な美名で僕を祭り上げて、寄って集って僕を押し出して、この手で伊藤を殺させようとしているんです。(独語)誰....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
だったら仕事が出来ない。又は子供が学校に行けば。あれは「キの字」の卵よなんどと。寄って集って嘲弄されます。云うに云われぬ切なさ辛らさが。たった一度に皆落ちかかる....
難船小僧」より 著者:夢野久作
チャイナへ面当てにした事でもねえんだな」 「むろんないよ。船長はあの小僧を、皆が寄って集って怖がるのが、気に入らないらしいんだ」 「よしッ。わかったッ。そんで船....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
たとえば、ここで私がものを云うと、その通り、縁の下で口真似をする奴がある。村中が寄って集って、口真似するは何ものじゃ。狐か、と聞くと、違う。と答える。狸か、違う....
女客」より 著者:泉鏡花
に私の身についた縁者といってはないんですからね。どうせ帰れば近所近辺、一門一類が寄って集って、」 と婀娜に唇の端を上げると、顰めた眉を掠めて落ちた、鬢の毛を、....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
ませんように弱りまして、ろくろく湯水も通しません。 何か、いろんな恐しいものが寄って集って苛みますような塩梅、爺にさえ縋って頼めば、またお日様が拝まれようと、....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
……よこせ! よこせ! よこせ! 呉れない! 呉れない! 呉れない! 呉れない!寄って集ってたくさんの人が、虐むからでございます。そこで、生きながら誰も彼も、死....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
たりし面影どこかに残りをり候―― 天晴東洋の舞台の大立物を任ずる水滸伝的豪傑が寄って集って天下を論じ、提調先生|昂然として自ら蕭何を以て処るという得意の壇場が....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
/\巻にして藪の中へ投り出してしまいな、また這入るといかんから」 と是から多勢寄って集って藤六を縛って外へ突出しましたが、藤六は終夜凍えるような目に逢いました....