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寄付
「寄付〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寄付の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
猿股を配ってしまった時、前田侯から大きな梅鉢《うめばち》の紋のある長持へ入れた
寄付品がたくさん来た。落雁《らくがん》かと思ったら、シャツと腹巻なのだそうである....
「小作人への告別」より 著者:有島武郎
の方法をもって必ず皆|済《すま》していただかねばなりません。私はそれを諸君全体に
寄付して、向後の費途に充《あ》てるよう取り計らうつもりでいます。
つまり今後の....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
なり) ◯夜、若林国民学校の根本先生(昌彦の先生)来宅。全教組のスト問題と学校の
寄付金問題につき明日学校にて理事評議員会あるとかにて伝えに来られしもの。病中につ....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
が、之まで較やもすると浮浪人扱いされた文人の収入を税源にしようというは、済生会の
寄付金を勧誘されたような気がして名誉に感じるが、芸術税というは世界に比類なき珍税....
「鯉」より 著者:岡本綺堂
匠の稼ぎだけではやりきれない。そんな男が這入り込んで来たので、いい弟子はだんだん
寄付かなくなって、内証は苦しくなるばかり、そうなると、人間は悪くなるよりほかはな....
「魚妖」より 著者:岡本綺堂
からないと言った。しかし吉次郎にはひしひしと思い当ることがあるので、その枕もとへ
寄付かない養母をきびしく責める気にもなれなくなった。彼はあまりの浅ましさに涙を流....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
て、バラックとかちうものへ入っているんだそうだからよ、それを思うと五十円やそこら
寄付でもしたつもりになるさ。なアに、たった五十円だい、四五年みっちり働けば、それ....
「瘤」より 著者:犬田卯
しかもこれは貧富に拘らず、校長氏が準訓以来教えた全部の卒業生各自への二十銭の割当
寄付によったもので、一家四五名の卒業生も珍らしくなく、現在通学中の児童へ一本の鉛....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
ねえんです。まだね先生、そりゃ可うございますが、彼奴等人を狂人にしやあがってさ、
寄付きゃしませんでした、男ごかしだの、立ごかしだのは幾らもあるんだけれど、狂人ご....
「妖怪談」より 著者:井上円了
うのは、すなわち哲学館大学の資金募集のために出張いたしましたのにもかかわらず、「
寄付話はやめて、どうか妖怪談をして願いたい」というのでございます。そこで私は、「....
「栖鳳先生を憶う」より 著者:上村松園
て、ある人の手引で栖鳳先生に教えて頂くようになりましたのどす。その時分に何だかの
寄付画であったと思いますが、尺八位の絹地に栖鳳先生が〈寒山拾得〉を描かれましたが....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ろの金は、端舟と楽隊との費用を除き、その余はことごとく寺院もしくは病院、貧院等へ
寄付して、慈善に用うという。 米国の寺院には、毎月一、二回ソーシャブルと称し、....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
の中に宗教家ありて日曜に礼拝式を行い、その席に集まりたる賽銭は、日本の慈善事業に
寄付するとの申し出でであった。かくして四回の日曜に集まりたる総額は二百円に達し、....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
京市会議員選挙に立候補したが、このときは最高点で当選した。友人が酒の四斗樽を一本
寄付してくれたので、選挙事務所に千余名が集まり、大祝杯をあげたが、あまりの雑踏で....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
ので、ばあさんが大阪府知事の名が顧問として載っている「汎愛扶殖会」の帳面を持って
寄付金を集めてくる。もちろんインチキなのだが、この
寄付金が貧しい老夫婦の生活費の....