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寄託
「寄託〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寄託の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
ら云い聞かさるるものは、ただ寒くなるばかりである。 縹緲玄黄外。 死生交謝時。
寄託冥然去。 我心何所之。 帰来覓命根。 杳※竟難知。 孤愁空遶夢。 宛動粛瑟悲....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
ォアザンは声色共に激しく「陛下、この大璽は既に汚れております。臣は汚れたる大璽の
寄託を受けることは出来ません」と言い放ち、卓上の大璽を突き戻して断然辞職の決意を....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
意図に就いては別に考えなければならない問題があるが、とに角この四百万円は内務省に
寄託されてその内二百五十万円が、「青年道場」の建設費として東北六県の農村にバラ撒....
「源氏物語」より 著者:紫式部
単に兄の子として保護してくれる好意はあるはずであるから、せめてそれだけを自分から
寄託された最後の義務に負ってもらうことにして反抗的にここを出て行くふうでなくして....
「源氏物語」より 著者:紫式部
作者は御実感そのままであろうとお思いになると、法皇はそのとおりに思召すであろう、
寄託を受けた自分が不誠実者になったことでもお気づかわしさが倍加されておいでになる....
「源氏物語」より 著者:紫式部
は短くても印象は深く残るものであるというべきであろう。 二品の宮の若君は院が御
寄託あそばされたために、冷泉院の陛下がことにお愛しになった。院の后の宮も皇子など....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ヴェールの地に贈られた。(私はそれを一九二八年、ニヴェールのニエーヴル県立文庫に
寄託した。) それらの十巻を書き上げるには約十年間を要した(二)。スイスのジ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
秀忠からは、いろいろな心入れの賜物があった。しかし沢庵は、その全部を城下の禅寺へ
寄託して、いつもの一|杖一|笠のすがたで帰った。 けれど、それでもとかく、人の....
「三国志」より 著者:吉川英治
師傅の礼をとって、その言を貴ぶべきです。けれど、私は生来の駑鈍、いかんせん故人の
寄託は重すぎます。ねがわくは、あなたの補佐として、私以上の者を一人おすすめ申しあ....
「三国志」より 著者:吉川英治
とその忠誠の道は、まさにこの日から彼の真面目に入ったものといっていい。 遺孤の
寄託、大業の達成。――寝ても醒めても「先帝の遺詔」にこたえんとする権化のすがたこ....
「比較科学論」より 著者:中谷宇吉郎
ようなどという気は起さない。契約の範囲外だからである。 委託研究というものは、
寄託者の方で必要とする資料を、いわば買うわけであるから、委託された方でも、純粋な....