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「寄進〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寄進の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
すめ》にもいくらかの田地を分けてやった。檀那寺《だんなでら》へも田地《でんぢ》の寄進《きしん》をした。そのほか五、六軒の分家へも皆それぞれの分配をした。 「これ....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
オムマニ・バートメ》、南無――と、寺中が総出のさわぎだった。探検隊がそれに相当の寄進をしたので、午後、隊のための祈願をすることになった。読経の合間合間に経輪がま....
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
りと》を書きつらねた覚え紙が、隙間なく貼り付けられていて、なかには莫大な、信徒の寄進高を記したものなどもあった。滝人は、そこに手燭を発見したので、ようやく仄《ほ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
面のよさそうな奴を奥座敷へ引き摺り込んで、どう誤魔化すのか知らねえが、多分の金を寄進させるという噂だ。男だけならば色仕掛けという狂言かとも思うが、そのなかには女....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
じた。その噂がまた世間にひろまって、信者は以前に幾倍するようになった。諸方からの寄進も多分にあつまって、弁天堂は再び改築されたので、狭い露路の奥にありながらも、....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
後に行って以来のこと。小本堂出来、朱塗りの色も鮮やか。本堂建立のため、金五円也を寄進す。 ◯仲見世はいうに及ばず、境内いたるところにつまらん物の店と、あやしき食....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
で毘沙門天の御尊像が傷だらけになってしまいました。その修繕をしますから、相当の御寄進をねがいます」 李が素直にその寄進に応じたかどうかは、伝わっていない。 ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
勝な申し分であるので、諸人はいよいよ仏陀の示現と信じるようになって、檀家の布施や寄進が日ましに多くなった。それに付けても、寺があまりに荒れ朽ちているので、その修....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
所でありましてな、そこの講中が大自慢で、毎年々々、南無大師遍照金剛でかつぎ出して寄進しますのじゃ……と話してくれました。……それから近づきになって、やがて、富士....
古狢」より 著者:泉鏡花
つ、女の名が書いてある。場所として最も近い東の廓のおもだった芸妓連が引札がわりに寄進につくのだそうで。勿論、かけ離れてはいるが、呼べば、どの妓も三味線に応ずると....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
音様の前へおいでなさい。」 「――ある時、和尚さんが、お寺へ紅白の切を、何ほどか寄進をして欲しいものじゃ、とおっしゃるんです。寺の用でない、諸人の施行のためじゃ....
」より 著者:織田作之助
イトハイコ、ヨヨイトサッサ」 と踊るだけのことだが、お君はむりをして西瓜二十個寄進し、薦められて踊りの仲間に加った。お君が踊りに加ったため、夜二時までとの警察....
こま犬」より 著者:岡本綺堂
、そのまま保存されてやはり小袋明神として祀られていた。僕の先祖もこの明神に華表を寄進したということが家の記録に残っているから、江戸時代までも相当に尊崇されていた....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
此所の麻縄は私が世話になっていた阿波の甚右衛門の家から、代々捕縄の古く成ったのを寄進するという。三河の宝蔵寺産の麻の上物を酢煮にして、三|繰りにしたのを彼の家で....
」より 著者:織田作之助
イトサッサと訳の分らぬ唄にあわせて踊るだけの事だが、お君は無理をして西瓜二十個を寄進し、そして踊りの仲間に加わった。彼女が踊りに加ったが為に、夜二時までという警....