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寄附
「寄附〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寄附の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
よこしました。今年は朝顔の培養《ばいよう》に失敗した事、上野《うえの》の養育院の
寄附を依頼された事、入梅《にゅうばい》で書物が大半|黴《か》びてしまった事、抱《....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
手荒に玄関の格子戸《こうしど》をしめ、やっと門外に退散した。自分はこの時こう云う
寄附には今後断然応ずまいと思った。
四人の客は五人になった。五人目の客は年の若....
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
える。入口に近い机の上では、七条君や下村君やその他僕が名を知らない卒業生諸君が、
寄附の浴衣《ゆかた》やら手ぬぐいやら晒布《さらし》やら浅草紙やらを、罹災民に分配....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
ドウゾ死んだ後に私の名を国人に覚えてもらいたい、しかし自分の持っている金を学校に
寄附するとかあるいは病院に
寄附するとかいうことは普通の人のなすところなれば、私は....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
も引籠勝で、色も香も夫ばかりが慰むのであったが、今日は寺町の若竹座で、某孤児院に
寄附の演劇があって、それに附属して、市の貴婦人連が、張出しの天幕を臨時の運動場に....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
は大きい剥製の雉である。 僕は小学校を卒業する時、その尾羽根の切れかかった雉を
寄附していったように覚えている。が、それは確かではない。ただいまだにおかしいのは....
「春昼」より 著者:泉鏡花
く目に浮ぶではないか。 かの新聞で披露する、諸種の義捐金や、建札の表に掲示する
寄附金の署名が写実である時に、これは理想であるといっても可かろう。 微笑みなが....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
として何にもしやしませんやね。またちょっとふめるんだわ。そりゃお稲ちゃんの傍へは
寄附けもしませんけれども。それでもね、妹が美しいから負けないようにって、――どう....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
。写真屋も驚いたが、われわれも唖然とした。何しろ、奢るべし、今夜の会には非常なる
寄附をしろ。俥がそれなり駆抜けないで、今まで、あの店に居たのは奇縁だ。」 「しか....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
で、いつか継父が児を縊り殺した死骸の紫色の頬が附着いていた処だといって今でも人は
寄附かない、ロハ台の際まで引摺って来ると、お兼は心得て粋な浴衣に半纏を引かけた姿....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
実験を試みた電気機械は、その後サー・ジェームス・サウスの所有になって、王立協会に
寄附され、今日も保存されてある。 ファラデーはタタムの講義をきくにつれて、筆記....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
袢を膚脱で行く女房がある、その演劇の恐しさ。大江山の段か何か知らず、とても町へは
寄附かれたものではない。 で、路と一緒に、人通の横を切って、田圃を抜けて来たの....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
もならない。 興行は五日間――皆通った。……もう三度めからは会ってもくれない、
寄附けません。しかも、打方を見るだけでも、いくらか門前の小僧だ、と思って、目も離....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
(取次がその頃|私が始終|提げていた革の合切袋を鞄と間違えたと見える。)テッキリ
寄附金勧誘と感違いして、何の用事かと訊かしたんだ。ところが、そんなら立派な人の紹....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
が事を決定する。国防献金ももはや問題とならない(但し恤兵事業等は郷党の心からなる
寄附金による事が望ましい)。 資産家特に成金を
寄附金の強制から解放し、彼らの全....