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寅
「寅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寅の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
の耳へ口をつけるようにして、「御安心めされい。兵衛殿の臨終は、今朝《こんちょう》
寅《とら》の上刻《じょうこく》に、愚老確かに見届け申した。」と云った。甚太夫の顔....
「路上」より 著者:芥川竜之介
十二
「幾つだ、あのお藤《ふじ》さんと云うのは?」
「行年《ぎょうねん》十八、
寅の八白《はっぱく》だ。」
大井《おおい》はまた新に註文したウイスキイをひっか....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
その英吉が、金の性、お妙が、土性であることは、あらかじめお蔦が美い指の節から、
寅卯戌亥と繰出したものである。 半吉ででもある事か、大に吉は、主税に取って、一....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ておきたいと思う。 昭和六年八月下旬 本郷曙町に於て寺田
寅彦....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
める、と寝汗でぐっちょり、それも半分は夢心地さ。 明方からこの風さな。」 「正
寅の刻からでござりました、海嘯のように、どっと一時に吹出しましたに因って存じてお....
「春の上河内へ」より 著者:板倉勝宣
に入ることを拒んでいる。はやる心を抑えつつ穂高駅に下車した。迎えにきてくれた寺島
寅吉老人と春にしては暖かすぎる田圃道を牧に向かった。常念、蝶ガ岳が雪を浴びた下に....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
上げな。」 と言うのであります。別けて申上げまするが、これから立女役がすべて女
寅が煩ったという、優しい哀れな声で、ものを言うのでありまするが、春葉君だと名代の....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
の白きに愛でて、百合の名の黒きをも、濃い紫と見たまえかし。 明治三十五年
寅壬三月 一 「島野か。」 午少し過ぐる頃、富山県知事なにがしの....
「鴨猟」より 著者:芥川竜之介
大町先生に最後にお目にかゝったのは、大正十三年の正月に、小杉未醒、神代種亮、石川
寅吉の諸君と品川沖へ鴨猟に往った時である。何でも朝早く本所の一ノ橋の側の船宿に落....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
百八十間余の所、家居取払い空地となし置くものなり。 と記して傍に、寛政六年|甲
寅十二月 日とある石の記念碑である。 「ほう、水死人の、そうか、謂わば土左衛門塚....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
をすてたまわずこのぬしとある処に、御名を記させたまえとこそ。 明治三十五年壬
寅鏡花 「どうも相済みません、昨日もおいで下さいましたそうで毎度恐入ります。」 ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
も犬は犬獅子のはがみをおそれざらめや」とよみ、右の手の親指より、戌、亥、子、丑、
寅と指を折りてつよく握るなり。犬、恐れてにぐること奇妙なり。 これらは自己の身....
「活人形」より 著者:泉鏡花
なさんな。「いいえ、ああして置くときっと庄屋様からお前を呼びに来て、手詰の応対、
寅刻を合図に首討って渡せとなります。「その時は例の贋首さ。「人を馬鹿にしていらっ....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
のメーデーに参加したことが、私を鉱山労働運動に結びつけた。当時の足尾銅山には石山
寅吉、高梨二夫、高橋長太郎、可児義雄など優秀な労働運動家がおり、日本鉱夫組合本部....