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密契
「密契〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
密契の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
ること、なおその盟休は政治的意味が多分に加わっていて、所長の保管する某大国との秘
密契約書などを、今夜の深更《しんこう》十二時を期して他へ移す必要のあること、それ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
という高名の猟師なり、かの僕秀府の妻女を犯しあまつさえ秀府を殺して夫婦とならんと
密契あり、郎従秀府を狩場へ誘い出して山中にて弓を引き矢を放たんとす、秀府が秘蔵の....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
てはならないものではあるが、しかもそれにもかかわらず、信仰には又一面この秘やかな
密契と面々授受との、全く私的な境地がなくては活ける信仰ではないことを牢記すべきで....
「黒田清隆の方針」より 著者:服部之総
ろとあるが、終始一貫パークスの勝利で、日本国有鉄道建設をうたったロンドン公債の秘
密契約が調印されたのが明治二年十一月十二日、ボルトメン利権を強引に否定する回答を....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、限界がある。月例の文談会は、まだ一事例にすぎない。諸国の不平武士と、若公卿との
密契、宮中内々のおうごきにも、はや、我慢のならぬものが、歴然とあった。 で、こ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
便りに託しての密使があった。――それらはすでに去年のことに属している。――早くに
密契はささげていたが、こうその実現が急とは、長年にも想像しえなかったわけである。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
紫草にちなんで、それを目じるしに――とはかねて義貞と義助だけが胸の奥においていた
密契の一ツであった。その紫と知ったので、 「義助、行って止めろ。そしてすぐこれへ....