密教[語句情報] »
密教
「密教〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
密教の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
いなかったのだ。けれども、いったんそれに性別転換の解釈を加えると、あのいかにも秘
密教めいていたものが、たちどころに公式化されてしまうのだ。ねえ熊城君、水精と男性....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
何なるものであったかは伝説化したるその人において認めるほかはないのである。聖宝は
密教の人である。小角は道家ではない。勿論道家と仏家は互に相奪っているから、支那に....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
いたもので、これは明らかに仏教の変遷の歴史を語り、奈良朝以後に唐土から伝えられた
密教そのものがインド教に影響された証拠だと言った人もある。多くの偶像と、神秘と、....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ベシ。例エバ役行者(えんのぎょうじゃ)、阿部晴明(あべのせいめい)、弘法大師等ノ
密教、陰陽術ノ流ヲ伝ウル者、真言秘密ノ行者、修験者、祈祷師、代人、巫女、ソノ他、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
と、いずれも眼を驚かさぬはありません。但し、眼を驚かすために描かれたのではなく、
密教の秘法を修する一大要具として描かれたものに相違ございませんが、絵そのものが、....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
法の印を結んだ異形の女身仏が、背上の蓮台の上に趺座しているのだ。それは、如何にも
密教臭い、病理的なヒステリカルな暗い美しさだった。しかも、輪羽の中芯を、密陀僧の....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
、おそるべき二百万人のラマ教徒が住んでいる。 ラマ(喇嘛)教は、神力加持を説く
密教(仏教の一流派)を精霊信仰の西蔵の原宗教(シャマニズムの一種)に結びつけ、輪....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
も見られないような一種|隠微な蠱惑力を印象するのである。 観心寺の如意輪観音に
密教風の神秘性が遺憾なく現われているとすれば、あの観音に似た感じのあるこの像も密....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
の禅法とかいうものであります。日本では平安朝の伝教大師の日本天台、弘法大師の真言
密教をはじめ、鎌倉期になって法然、親鸞、日蓮、道元らの諸祖の新興仏教の出たのもこ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
のお覚えもよろしいが、その説くところは、男女交合の極致を宗教の中に置いた※枳尼の
密教とやらであるそうな」 「ほ。それは初めてうかがいますが?」 「真言のうちでも....
「美しい日本の歴史」より 著者:吉川英治
東洋に発祥した宗教はそうでなかった。逆に性と取っ組んだ形跡さえある。天台や真言の
密教の一部典は性経であったという。村松梢風さんの女経みたいなのではない。水原堯栄....