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密造
「密造〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
密造の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地獄街道」より 著者:海野十三
ることは君にも判るだろう」 「……」私は黙って肯いた。それは例の媚薬などを入れた
密造酒のことを指すのであろう。 「これは大変に高価なもので、到底日本などには入っ....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
っています。三重県の三喜山氏が特許権の所有者です。従ってこの真珠は、特許を冒して
密造されたものになります。そして同時にその
密造者は、養殖技術をも特許権の所有者か....
「ポラーノの広場」より 著者:宮沢賢治
詰めにして出したのはみんな立派な混成酒でさあ。悪いのには木精もまぜたんです。その
密造なら二年もやっていたんです。」 「じゃポラーノの広場で使ったのもそれか。」 ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
た。 ※鬼の訴訟 秦棣が宣州の知事となっている時である。某村の民家で酒を
密造しているのを知って、巡検をつかわして召捕らせた。 巡検は数十人の兵を率いて....
「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」より 著者:宮本百合子
毎日が始って見ると農村にはいろいろな困難が起って来た。 農民の間の反動的分子は
密造酒を飲みながらゴネだした。 「ヘエ、俺らコンムニストにだまされたんだ。奴等あ....
「名人上手に聴く」より 著者:野呂栄太郎
公のように物識りになって、マルクス、レーニンの学説を切売りしたり、そのまがい物を
密造したりすることではない。われわれにとって必要なことは、まず、それによってわれ....
「猫捨坂」より 著者:豊島与志雄
自分の仕事、そう言い切れるようなものが欲しい。さりとて、アルコール・ウイスキーの
密造も考えものだ。金は欲しいが、金に執着しちゃあいけない。執着はすべて浅間しい。....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
い、自然にアル・カポネになつちまふやうなものだ。これで禁酒令でもしかれた日には、
密造密売、酒と女、否応なく夜の国の王様に自然に祭り上げられてしまふだらう。 目....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
タシひとりの胸にたゝんでござんす。調査して分りやしたが、戦時中、富士山麓にアヘン
密造工場があって、新兵器第何号とやら称して中国へ積みだしていたのですな」 織田....
「生きている戦死者」より 著者:牧逸馬
んだろうね」 「ほんとうに、何が這入っているんだろう――」 近処の山間には酒の
密造をやっている者が尠くない。そんなところからでも仕入れて来て、自棄《やけ》酒を....
「明治の五十銭銀貨」より 著者:服部之総
かよわせた粗悪銀貨の代名詞――だの、それよりもっともっと悪い戊辰戦争いらいの各藩
密造の贋一分銀や、それにたいしてあまりいばれない明治政府鋳造の一分銀やが、横行し....