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「富力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

富力の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
苦しく自滅する他《ほか》はないのだ。今日我国は貧乏にして生産力に乏しいというが、富力を増し生産力を高める余裕はまだまだ沢山ある。ブラブラ遊んで暮らすのを誇りとし....
近時政論考」より 著者:陸羯南
。該論派はこの自負の感情をもって一国民にも存すべきものとなす。各国民みなその兵力富力に差等あるは事実なり、日本国民は欧州の諸国民に比して貧弱たることを免れず、し....
阿宝」より 著者:田中貢太郎
れを面白がっていたが、後には諢名をつけて孫痴といった。 村に豪商があってそこの富力は大名とおんなじ位だといわれていた。従って親類も皆身分がよかった。その豪商に....
傷痕の背景」より 著者:豊島与志雄
或る対宮中問題の責を引いて、今ではただ、余生を楽しむらしい風をしているが、精力や富力からして、それで終るべき人物ではなかった。で、この集りでは、大震災の思い出も....
白塔の歌」より 著者:豊島与志雄
た。そのようにして彼女は、各方面に知人を作っていましたし、凡そ権力のあるところ、富力のあるところ、野心のあるところには、彼女の姿がしばしば見受けられました。ホテ....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
生活には欠くことの出来ないものであり、その唯一の顧客がロンドンであり、ロンドンは富力第一、人口世界一という理想的な消費場であり、しかも一昼夜半で到着する位置にあ....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
ぬが、維新の際に七十万両の古金銀を石の蓋匣に入れて地中に埋蔵したそうだ。八兵衛の富力はこういう事実から推しても大抵想像される。その割合には名前が余り知られていな....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
いのことは辛抱しなければ駄目だと答える。そのために少々肺病が多くなっても、国家の富力を増すためには仕方がないと言う。狸は、 「『高き屋に昇りて見れば、煙立つ、民....
三国志」より 著者:吉川英治
費と兵力を消耗してきているが、呉のみは独りほとんど無傷である。加うるに江南以東の富力を擁し、充分、両国の疲弊をうかがってこれへ大挙して来たものとすれば、これは容....
私本太平記」より 著者:吉川英治
幕府久しからずと、取って代らんとする同様な武門は、なお世上にはありましょうとも、富力、地の利、それに人望。たとえば、あのような器量をも、あわせ持っている大名とい....
黒田如水」より 著者:吉川英治
いどこにあるか。聡明な彼は、すでにその所在を今日では知っている。 莫大な信徒と富力と、しかも兵力さえ持っている大坂|石山の本願寺か。 いや、その本願寺にして....