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富商
「富商〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
富商の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
の医術、本草《ほんぞう》、物産、究理の学問に志ある者を初め、好事《こうず》の旗本
富商の輩《はい》までが、毎日のように押しかけていた。 ことに御医術の野呂玄丈や....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
いまいです。誇張なしにかかれているが、やはりあいまいです。もとよりそういう階級(
富商)の若いものとしてはそうかもしれないが。午後から序文をもって実業之日本へゆき....
「四十八人目」より 著者:森田草平
た。「かねがね山田宗※のところへ弟子入りをしている脇屋氏(大高源吾のこと、京都の
富商脇屋新兵衛と称して入りこむ)から、吉良邸では来月の六日に年忘れの茶会があると....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
か、三十人五十人と隊を組み、槍、薙刀どころか、火縄に点火した鳥銃をさえ携え、豪農
富商屋敷へ、白昼推参し、二日でも三日でも居坐り、千両箱の一つぐらいを、必ず持ち去....
「壁」より 著者:中井正一
る板目であればその板の上に、襲いくる矢を防ぐ壁であればその壁の上に、豪奢をきそう
富商の障壁であればその障壁の上に、すべての被担性を乗り越えてその中に「美」を盛ろ....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
のかわりに、敷妙の錦である。 ことごとく、これは土地の大名、城内の縉紳、豪族、
富商の奥よりして供えたものだと聞く。家々の紋づくしと見れば可い。 天人の舞楽、....
「上野」より 著者:永井荷風
は軽快なる二階づくりで其の門墻も亦極めていかめしからざるところ、われわれの目には
富商の隠宅か或は旗亭かとも思われた位で、今日の紳士が好んで築造する邸宅とは全く趣....
「向嶋」より 著者:永井荷風
のは、その時には既に世を去っていた成島柳北《なるしまりゅうほく》と今日なお健在の
富商大倉某らであった事が碑文に言われている。かくの如く堤上の桜花が梅若塚の辺より....
「志士と経済」より 著者:服部之総
陰にもとより金のあろうはずもない。時局不安の潮流は一見寒儒貧士によって代表され、
富商富農層の動きなどおよそ認められそうもないのだが……。 事実また志士の一半は....