富士絹[語句情報] » 富士絹

「富士絹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

富士絹の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球盗難」より 著者:海野十三
として大異変が赤ちゃんの身体の上に降ってきたのだった。このとき赤ちゃんの着ている富士絹らしい白いベビー服が、ムクムクと膨れあがってきた。それはまるでベビー服の下....
舗道」より 著者:宮本百合子
う粗末なビルディングだ。 エスペラントの講習会はそこの一室である。 ミサ子が富士絹の風呂敷づつみを抱え、ソッとドアをあけて入って行くと、荒板を打ちつけて拵え....
小祝の一家」より 著者:宮本百合子
。 祖母ちゃんは、戸棚の奥へ風呂敷包みをつみかえ、前の方だけあけ、そこへ水色の富士絹の風呂敷をひろげてアヤのお骨壺をのせた。 乙女が今度通いはじめた郊外のけ....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
から課税され(富山県)、馬鈴薯からのアルコール製造が許されなかったり(群馬県)、富士絹の販売は織物消費税に基く検査を要し(広島県)、麹の製造は醸酒の危険ありとし....
金狼」より 著者:久生十蘭
かえていた。大きな扇風器が、いらだたしく天井で羽搏いていた。 葵がやってきた。富士絹のブルウゼに薄羅紗《うすラシャ》のスカートをつけ……まじめな百貨店の売子の....
二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
と僕の内奥の心が迷っていた。 その時、お婆さんは誘うような眼で言った。 ――富士絹だっせ。 この言葉が僕の意志を決定した。 僕はお母さんと暮らしていたこ....