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「富小路〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

富小路の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
四条畷の戦」より 著者:菊池寛
た。楠正成、名和|長年以下の凱旋諸将を従えられ、『増鏡』に依ると、其の行列は二条富小路の内裏から、東寺の門まで絡繹として続いたとある。供奉の武将達も、或は河内に....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
あった。ところが京都方にも、公武合体の意見を抱いた岩倉具視、久我建通、千種有文、富小路敬直なぞの有力な人たちがあって、この人たちが堀河の典侍を動かした。堀河の典....
傾城買虎之巻」より 著者:直木三十五
らの石子詰」 と、出鱈目の説明をする。 瀬川の父、大森右膳が奈良の産。京都で富小路家《とみのこうじけ》に侍奉公《さむらいぼうこう》していたが、故《ゆえ》あっ....
日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
は朱雀門、大極殿、大学寮、民部省まで移りて、一夜の程に塵灰となりにき。火本は樋口富小路とかや、病人を宿せる仮家より出で来たりけるとなん。吹き迷ふ風に、とかく移り....
にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
有文と相談して、宮中のご不自由のほどを、幕府からきている権力者に見せるがために、富小路敬直に伝えて主上の御膳を運び去る時、お肴一盤とお酒一瓶を拝領させて置いて、....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
れから、現在のことにわたりますが、ついこの間まで家にいた吉岡宗雲君は、京都|高辻富小路の仏師の悴で、今は郷里に帰っており、次に奈良多門町の大経師の悴で、鏑木寅三....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
て答えた。 「いや、これも繁昌のしるしですから結構でござりまする」と「三条西入る富小路伯爵」が言うた。 堂上華族はそれから、市庁舎の内部をグルグル回って、その....
私本太平記」より 著者:吉川英治
せ、かしこまりました。では即刻」 「待て。――みかどには、先ごろから、皇居を二条富小路の里内裏(町なかの仮ノ御所)へお移しあったと、うけたまわる。承知してか」 ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
い。 でも、軌の痕はある。宮の牛車のまえにも誰かは通ったものだろう。やがて二条富小路の禁裡の内へ御車が消え入ったのは、すでに初更(宵)の頃だった。 雪の御所....
私本太平記」より 著者:吉川英治
外の者はそのおちつく所もまだ知らなかった。――なぜなれば去年お立退きのさい、二条富小路の内裏はすでに焼けうせている。――そして元々の大内山は大内裏造営工事の工も....