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富源
「富源〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
富源の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
かつてはこれを米国に売却せんとの計画もあったくらいであります。ゆえにデンマークの
富源といいまして、別に本国以外にあるのでありません。人口一人に対し世界第一の富を....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
チブレンド》※――私は、神秘境「|天母生上の雲湖《ハーモ・サムバ・チョウ》」を大
富源としても考えている。
だが、登行を果さずになんの臆測ぞやだ。これから、外輪....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
。しかしそれでは、ルチアノ一派がどうして知っているのか? まず彼らの大好物である
富源のようなものでもない限り、またそれを、あの一味が知る機会がないかぎり……と、....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
奪い、柵内に逃げもどろうとするのを志村追かけ突伏せてとり返す事を得た。昌景初め飯
富源四郎と称したが、信玄その武功を賞して、武田家に由緒ある山県の名を与えたのであ....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
むように、舌の先きで少しずつ嘗めていた。「何んしろ大事業だからな。人跡未到の地の
富源を開発するッてんだから、大変だよ。――この蟹工船だって、今はこれで良くなった....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
ば、巨鋸や嚢を背負い薬鑵を提げた男女が、幾組も/\西へ通る。三井の伐木隊である。
富源の開発も結構だが、楢の木はオークの代用に輸出され、エゾ松トヾ松は紙にされ、胡....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
の売捌《うりさばき》を自らの手で巧《うま》くやること。一口にいえば、自分の国土の
富源を自分の手で開発することです。之をもし諸君が行わないならば、皮膚の色の違った....
「北氷洋の氷の割れる音」より 著者:寺田寅彦
ものであって、それも単にロシアの氷海を太平洋に連絡させるというのみでなく、莫大な
富源の宝庫ヤクーツクの関門と見るべきレナ河口と、ドヴィナ湾との間に安全な定期航路....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
その古来の習慣を変更せしめることは出来ない。そして自然が惜し気もなく提供している
富源の開発に自ら従うよりも、むしろ隣人に掠奪と盗みと殺戮とを行うことを好んでいる....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
とりだった。親たちはすこぶる仲がよかったが、私というものがあればこそ授かった愛の
富源から、愛情の汲み尽しがたい貯えを引き出しているように見えた。母のやさしい愛撫....
「瘠我慢の説」より 著者:福沢諭吉
に群を成し各処に相分《あいわか》るるは止むを得ずといえども、各処におのおの衣食の
富源《ふげん》あれば、これによりて生活を遂《と》ぐべし。また或は各地の固有に有余....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
利を得たるところの国に指を染めるというは、つまりそのヒマラヤの南の麓に在る世界の
富源地、即ちインドの国を征服したいという目的に出ずることは言を俟たない。そこで英....
「西航日録」より 著者:井上円了
に触るるなく、平原百里に連なり、河水縦横に通じ、いわゆる沃野千里なるもの、清国の
富源また実にこの間にあり。しかして楊子江その脊髄となり、シャンハイその脳髄に当た....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
見合わせたり。ただ、終日船中にありて硝石運載を見る。 更無、智北連山悉禿頭、満地
富源只硝石、年年輸山幾千舟。 (さらに一本の草も吟詠の人の目に触れることもなく、....
「教育家の教育」より 著者:新渡戸稲造
力を啓発せしめるのが即ち吾々教育家の任務である。戦後経営として今日国力を増すとか
富源開発と称し、あるいは隠れたる金山なり不毛の土地なり開いて国力増進を計るに就け....