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富者
「富者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
富者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
》にもあります。沃野にもあります、沙漠にもあります。大陸の主《ぬし》かならずしも
富者ではありません。小島の所有者かならずしも貧者ではありません。善くこれを開発す....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
もなく、退屈をまぎらすための行楽に身を任せて、それでも使い切れない精力の余剰を、
富者の贅沢の一つである癇癪に漏らしているのがある。君はその男をよく知っている。小....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
わりをするのは今日の悪思想であります、婦人は男に対して乱暴よばわりをなし、貧者は
富者に対して圧迫よばわりをなし、なまけ者が勤勉者に対して傲慢よばわりをなす、ここ....
「人生三つの愉しみ」より 著者:坂口安吾
呂の発達にくらべれば、さほどの物ではなかったのである。カルカラの大浴場をはじめ、
富者は各自善美をつくした浴室をもち、公共の浴場に於ても男女混浴の酒池肉林は当然の....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
の為めに苦しめられている貧民に元気をつけるとか慰安を与えるとかと云うよりも、寧ろ
富者の良心を覚醒させる為めのものである。或いは又、せいぜい、貧民の中の少数の、選....
「いなせな縞の初鰹」より 著者:北大路魯山人
う。 ここでいう江戸っ子というのは、どれほどの身分の人であるかを考えるがよい。
富者でも貴族でもなかろう。質を置いてでも食おうというのだから、身分の低い人たちで....
「素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
談だといわざるを得ないのである。伊賀に手をつけた某氏にしても住友、岩崎なんという
富者にしても、頼母木氏のような好みの人々にしても所詮は出来ない相談である。これら....
「味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
なり得ない。 * 料理といっても数々ござる。料理屋の料理、家庭料理、
富者の好む料理、貧者の料理、サラリーマン級の料理、都会料理、田舎料理、老人好み、....
「茶美生活」より 著者:北大路魯山人
るが、貧富の差による名茶器の行く方というものが、限定されてしまった今日、プロ級は
富者のみが専有する数々の望ましき茶器茶道具を遠く離れて、昔の響きを聞いている以外....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
り下町人まで先を争い財を投じて、我一番に福田へ種子を投じて後の世を安楽くせんと、
富者は黄金白銀を貧者は百銅二百銅を分に応じて寄進せしにぞ、百川海に入るごとく瞬く....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
一の法華の行者だと云い、日本第一の忠臣だと云い、仏法を以て論ずれば一閻浮提第一の
富者なりと云い、日本の柱、日本の眼目、日本の大船とならんとまで云い、自ら旃陀羅の....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
可抗力の天災というだけの原因で、一時に数十万人の気の毒な落伍者ができたのでした。
富者も、貧者も、学者も、無教育者も、商工業者も、労働者も、みな一斉に衣食住のすべ....
「味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
いずれかである。 それも貧者であれば思うにまかせぬということもあろうが、相当の
富者にして、食の自由を知らずじまいに過ごしている者があるのは、まことに気の毒のか....
「美食と人生」より 著者:北大路魯山人
らよく人の言う通りである。世間で許されている高価な上等食は、貧しき生活を離脱して
富者の群に入り、食の自由を求めるほかにぶつかる法はない。 しかし、不味いという....
「道は次第に狭し」より 著者:北大路魯山人
食物は、いかになんでも薬や栄養になるわけがない。例えば相手が幼児か成年か老年か、
富者か貧者か、まず過去の生活を知ってかかるべきである。 さて、話を前に戻して、....